バリキャリ乙女のイド端会議室

主に婚活、時々しごと。華麗なるバリキャリの脳内会議の一部始終。

『ハッピーエンドを前提として』と地獄を見る男

年間300日スーツで過ごす女、バリキャリ乙女のイシイド マキです。


本日、登場人物多めです (^_^;)

 


Twitterにて


先日ブログ仲間のもうお馴染みですね、うえの(id:uenoyou111)さんのこちらの記事にコメントしたところ、

 


うえのさんにはついついこういうお遊びを吹っ掛けてしまうんですよね。
ご迷惑だったらごめんなさいね。
ともかく、そのお返事がこちら。

 

 


およ。
私の中のうえのさん像って、いろんなことをいつもスマートにこなすけど時にシニカル。


それがあら。


なんだかいい話にしようとしてます?
いえいえ、全然ヘンじゃないのよ。
だけど、なんだかちょっとだけひっかかったのです。


そしてそれと同時に二人の人物のことが頭をよぎりました。

 


『ハッピーエンドを前提として』


まずお一人目ブロガーのui(id:ui0723)さん。
正確にはブログタイトルか。
更新頻度は緩やかなものの、その記事は毎回独特で非常に人を引き付けます。
私がブログを始めてからすぐ読者登録させていただいた。
Twitterフォロワー約4万人(2018.9現在)。
先日、『元カノから契約結婚を持ちかけられた話』が話題になっていたのでご存じの方も多いでしょう。

 

別れて10年の元カノから「契約結婚しない?」という最高の連絡が来た - ハッピーエンドを前提として

 

インタビュー記事も拝読したけど、ことごとく面白い方だなぁと思う。
そのuiさんのブログタイトルが『ハッピーエンドを前提として』です。


最高じゃありませんか?


『ハッピーエンドを前提として』

 

もっかい言っとく。

 

最高じゃありませんか?


良い結末しか訪れないから、より良い結末を迎えるためにどうしたら良いか。
私たちの人生はハッピーエンドが大前提なので悪いことが起こったところでそれはただのスパイスに過ぎない。
だってハッピーエンドなんだもん。
同じ『努力』をするにもモチベーションが全く違うのだ。


この発想は人類を幸せにするのではないか。


声に出して読みたい日本語。
今すぐ座右の銘に採用したい。


ご本人としては皮肉のつもりのタイトルかもしれないけれど、ハッピーエンドを前提として呼吸をすればとても生きやすいに違いない。

 


婚活相手は地獄を見る男


もう一人は婚活のお相手様でした。
ちょうど去年の今頃に出会った方。


待ち合わせの目印に『青い文庫本』を持っているとのこと。
まだお互いを写真でしか知らない状態なので、待ち合わせに目印を設定するのは当然なんですが、大抵の殿方さまは『黒いカバン』とか『紺のスーツ』とか、その辺にわらわらいそうな目印を平気で指定してくるので結構探すのに苦労するのです。
そんな中で、彼は『青い文庫本』
なんだかステキ。
しかも本好きのイシイドとしては何の本だか気になってとても楽しみにしていました。


お写真で見ると笑顔なのだけど、少し冷たい印象の彼。
怖い人だったらどうしようと思っていたのだけど、実際にお会いしてみたらそれほど尖った感じはなく、いえ、ぶっちゃけタイプな外見の方でした。


『青い文庫本』の正体をお尋ねすると、『星の王子様』でした。
色々なビジネス本、啓蒙書を読んだけれど結局ここに行き着いたのだそうです。
こういうインテリそうなところもイシイドのハートは鷲づかみでした。

 


初顔合わせの時の注意点


余談ですが、私が初顔合わせの時に気を付けていたのはあまりしゃべりすぎないこと。
できる限りお相手の情報を引き出し、そして自分の情報は出し過ぎないためです。
男性は自分の話を聞いてくれる女性に好意を持つ傾向が強いので、できるだけしゃべらせましょう。
こちらも判断材料が増えるので一石二鳥。


この場合、女性は自分の話を聞いてもらえなかったと不満に思いがちですが、初回で自分を完全にさらけ出しては早く飽きられるだけ。
まだお付き合いをするかどうかもわからない人物に個人情報を与えすぎるのも危険ですし、聞かれたら答える、くらいのスタンスで充分です。
つい自分のことをしゃべりすぎるお嬢さまはテクニックとして知っておくとよろしいんじゃないでしょうか。

 


そして地獄がやって来た


そんな訳で。
普段は私が質問してしゃべってもらうことの方が多いのですが、彼はお話上手で気がつけば私も仕事の愚痴のようなものまでしゃべっていました。
何かモノを言うとそれを上回る知識で返ってくるのでちょっと悔しい。


通常、初顔合わせは1時間程度で切り上げるものなのですが、40分を過ぎた頃、


「それは甘えなんじゃないかな」


から始まり説教モードに突入しました。
あまりに辛辣で涙目になるイシイド。
ごめんなさい、婚活なんてしてる場合じゃなかった。
帰って仕事します。
めそめそ。


そして彼の話は止まらない。
柔らかな口調でありながら自分の苦労してきた話、仕事の在りかた、社会の歪み。
そういった世の中の厳しさやダークサイドを語り尽くす。
そこから更に1時間ほどたった頃。


「マキさん、これからの日本は地獄ですよ。
知識は裏切らない。
だからどんなことにも対応できる知識を身につけたいものですね…」


彼はNHKスペシャルの2時間番組を締めるキャスターのように、20年後の未来を憂うような微笑みを浮かべて押し黙った。

 


はい?


正直、婚活の場で地獄というコトバを聞くとは思わなかった。


たぶん、普通ならお断り案件であっただろうが妙にツボってしまって、その後も何回かお会いした。


もしも、私が10年、15年若ければ。
『イエス』と言わせるまで迫って落としにかかったと思う。
こういう緊張感があってヒリヒリするような関係に溺れたと思う。
それくらい彼は魅力的だったのだ、私にとっては。
メールのやり取りも、なんだか戦いを挑み続けるような高揚感があった。
このまま会い続ければ、もしかしたら二人の間には恋人らしい、優しい空気が流れたかもしれない。


だけど。


その時、私にはいつもニコニコと微笑む人が側にいた。


同じ未来を見るのなら、地獄に備えることよりも明るい未来を描ける方がいい。


私は、地獄の業火に焼かれることより、陽だまりのような、その手を取ったのだった。

 


長い前フリでごめんなさいね


えーと、そうそう、それでうえのさんの話よ。


うえのさんの返しもハッピーエンドを前提としてというか、ハッピーエンドに向けられている。


最終的に支持を得られるのは明るい未来を見据える人だ。
もちろん、ネガティブな話題を否定するつもりもない。
そこにその人の本質が潜んでいるのだから。
でも人間関係の入り口ではまだ早すぎると思うのだ。


そんなことをしみじみ考えていると、うえのさんからお返事がきた。

 

 

 

やっぱりうえのさんの方が一枚上手のようで。