バリキャリ乙女のイド端会議室

主に婚活、時々しごと。華麗なるバリキャリの脳内会議の一部始終。

隣の婚活カップル考察②うまくいかないのは競技を間違えているからなのかもしれない

こんばんは、年間300日スーツで過ごす女、バリキャリ乙女のイシイド マキです。


さて、前回たまたま隣の席に居合わせた婚活カップルの会話をぬす…じゃなくて垣間聞きいて思ったことの続きです。


over40の婚活カップル、タナハシ氏とナオミ嬢。
これまで話の主導権を握っていたタナハシ氏はようやく「そっちはどう?」とナオミ嬢の婚活状況について話題を振るのでした。


「うーん、私はさぁ、ほら、アレだったから…」


おや、ワケありですか?
言いよどむナオミ嬢の言葉にタナハシ氏は変わらずデカイ声でコメントを入れた。


「あー、分かるよ……俺も人妻と付き合ったことあるし!」


このバカチンがぁっっっ!
ひきつるナオミ嬢。
店中に響き渡るような大声で間接的に暴露しちゃった。
そう、美貌のナオミ嬢はこれまで(今もか?)不倫をしていたということなのだ。

 


彼女の気持ち


さて間接的に不倫をバラされたナオミ嬢ですが、話の流れ的に前回以前のおデートで『過去の不倫』をタナハシ氏には告白していたことになります。
彼女はなぜそんな話をしてしまったのでしょうか。
タナハシ氏に全面的に心を開いていた?
罪悪感に耐えられず?
どちらも違います。
考えられることは2つ。


①なんでも話しちゃわないと気が済まない性格だった
②マウンティングだった


まず①
いらっしゃいますよね、初対面なのに、そこまで話すかってくらい赤裸々に公開してしまう人。
芸能人とかブロガー界隈にも多いかも。
自身の面白おかしいエピソードを惜しげもなく話す、サービス精神旺盛な人ということなのかもしれません。
ですが内容によっては、「え、それ自慢?」と反発を食らうこともあれば、あからさますぎてこちらが恥ずかしくなったり困ってしまうこともあるでしょう。
言ってみれば人との距離感を測るのが下手な人なんでしょうね。
では、ナオミ嬢はどうでしょう?
ナオミ嬢はこの話題について明言を避けるような言い方をしています。
また私が隣の席に着いた時に少し牽制するような仕草を見せました。
どちらかといえば他人には聞かせたくない、聞かせる話題でないと理解している常識的な人、だと思われます。
故に当てはまらない。


残るは②のマウンティングです。
未婚の期間が長くなると、容姿や性格(人当たり)が優れている場合、「何で結婚しないの?もったいない」「あなたみたいな人が結婚してないなんてどうして?」と言われることがちょいちょいあります。
言った人からしてみれば変化球的に誉めてるつもりなんでしょうが、当人にしてみると(本気で結婚したい場合は)結構こたえるのです。
だって本人が一番「何で?」って思っているから。
ですからそんな時は「ご縁がなくてぇ…えへへー」とか「何ででしょうねぇ…あははー」と流してしまえばいいのですが、時に流せず、断固として『結婚してない大義名分』をぶち上げずにはいられなくなることがあります。


ナオミ嬢はかなり容姿に優れた人だと思います。
同様の発言があった時、『結婚してない大義名分』として自身の不倫を告白したのではないでしょうか。


私は結婚できなかったんじゃない、愛した人が既婚者だったから結婚しなかっただけ。
私はずっと愛されていた。
モテなかった訳じゃない。
そんじょそこらの喪女と一緒にしないでちょうだい!


というのが本音じゃなかろうか。
つまり、独身女性に向けられる世の中の視線に対してのマウンティングだったのではと推測いたします。
故に、そういった告白を受けても『自分に心を開いているから』などと努々思ってはいけない。
ただただプライドが高く、それを守るために言わなくていいことを言ってしまう。
それでも。
後の影響を考えずに発言してしまう、その浅はかさを『かわいい』と思えるのならお付き合いを継続なさればいいのではないでしょうか。

 


彼氏の気持ち


さて、一方のタナハシ氏ですが、正直、彼の救いようのなさに目眩がいたしました。
ナオミ嬢が隠したがっていることを大声でバラしてしまうデリカシーのなさももちろんですが、『俺も人妻と付き合ってた』は嘘っぱちなんですもの(たぶん)


まずね、その不倫についてのエピソードが全く具体的でないのです。
前回登場した過去の婚活相手のお嬢さんのエピソードは、彼女の年齢や職業といった人物像やどのようにやり取りをして何と言ったかまでの事細かな描写、それから本人の感想や意見を長々と語っていたにも関わらずですよ。
ナオミ嬢の「どこで出会ったの?」などの質問もごにょごにょとはぐらかす。
人となりも見えず、なんのエピソードもない。
さらに前回この話を聞いていたのならなぜその時に言わなかったのか。
つまりナオミ嬢からの話題に乗っかっただけ。
とっさについたウソに違いありません(おそらく)


なぜそんな嘘をついたのか。


タナハシ氏はナオミ嬢のマウンティングにまんまと乗せられたのです。
ハッキリ言ってタナハシ氏はモテないと思う。
派手に外見を着飾ってはいるけれど、だからといってモテるタイプではない。
目の前の落としたい相手から繰り出された『不倫』というパワーワードに、モテない自分との恋愛格差を感じたのではないでしょうか。
(不倫が上級な訳じゃないけどね!)
そこでつい、自身の不倫経験を捏造してしまったのだ(きっとね)
マウンティングに対して偽のマウンティングで返す。
こんな二人が上手くやっていけるなんて思いますか?


婚活って二人でひとつの山の頂上を目指すようなものだと思うのです。
それなのにどちらが高く登ったかを競うのは既に競技が間違っていますよね。
このお二人の相性がたまたまそんな風だというだけなら良いのですが、出会う人すべてに対して同じならちょっと難しいんじゃないの?
老婆心ながら、そんなことを思ったのでした。


続く、かも。