こんばんは、年間300日スーツで過ごす女、バリキャリイシイドです。
お寒いですなぁ。
雪の降った地域の皆さま、ご無事でしょうか。
こんな日は、できることならお家から出ずに家族や友人とゆっくりお話する機会にできるといいのだけれど、それもむずかしいですね。
さて、婚活に限らず『会話がない』ことにお悩みの方も多いと思います。
今日はそんなお悩み解決の糸口になればと思います。
もしも、雪に閉じ込められて『あの人』といっしょになったら。
あなたは何を話すのでしょうか?
上司との無言の旅路
先日、とある研修に参加いたしました。
上司同伴でして、愛知県の南の方から北の方まで、およそ1時間の道程です。
この上司、仕事ができて、なかなかのイケメンで、酒グセは悪いが他人を見る洞察力に優れている。
クセは強いが長年多くのお客様を引き付けてきた、たいへん魅力のある人物です。たぶん。
こういう人が身近にいるのだから、いっそ恋に落ちてしまえば手っ取り早くて最高だったのだけど、人生はそうはうまくいかない。
この上司、とにかく口が悪い。いや、キツイ。
選ぶ言葉も言い方もこっちがしゅんとなるほどキッツい。
おまけにどうにもこうにも正論且つ辛辣で、ぐうの音もでないという体験を一週間に一度は味わっております。マジで。
正直、ワタクシとこの上司、仲がいいとか悪いとかというレベルを越えて相性がよろしくない (^_^;)
入社してから毎日のように顔を合わせ、家族より長く接しているけれど、二人だけで雑談をしたことなど一度もない。
かといって、ちゃんと報連相はしていますから上司部下としての関係は成り立っています。
そしてお互いにディスり合うこともない。
私は単純にこの人のことをすごいなと思っているし、先方からは『この店で一番常識人』とのお褒めの言葉を賜ったこともある(イヤミかもしれんけど)。
お互いによいところがあると認めた上で『積極的に関わりを持たない』という関係なのです。
かくして。
シートベルトを締めて「お願いします」と言ったきり、往復二時間を無言で過ごすことになるのでした。
『会社』におけるコミュニケーションの取り方
さて、このままでは『会話がない』ことの解決になりませんねぇ。
少し違った角度から考えてみたいと思います。
男性社会の定石
実は私、時々この上司が何を言っているのか分からないことがあります。
もちろん日本語としての意味は分かります。
けど、『この発言の意図』が理解できないのです。
イシイドの職場というか業界は男性社会で、女性の営業職は珍しい存在です。
そして男性社会には『男性社会の定石』というものがあります。
ある人が「A」と言ったら「B」と返す。
ただそれだけのことなのですがイシイド(女性社員)にはそれがわからない。
なぜなら教えられていないから。
普通、業務時間内にこういう社内政治について語られることはほとんどありません。
営業所の外、連れ立って行く昼食の牛丼屋。
就業後のパチンコや居酒屋。
休日のゴルフ場。
もちろんイシイドだって『職場』の飲み会には誘われます。
だけど、『男性社会の定石』は日々の中で伝えられる、口伝の技なのです。
女性社員の定石
イシイドが入社した頃は営業といっても名ばかりで「キミはニコニコしててくれればいいから」という扱い。
女性の先輩たちもほどよき頃に結婚退社。
これが『女性社員の定石』でした。
ですが、『女性社員の定石』に乗っ取らず仕事を続けていく上で、さすがにマズイと気づいた時には時すでに遅し。
『男性社会の定石』を学ばぬまま中堅となり戦力として参加させざるをえなくなった頃、『定石』を英才教育された若手男性社員から『常識外れ』と陰口を叩かれるようになっていました。
制度として。
産休育休が取りやすくなったり、職場復帰がしやすくなること、管理職になる道が開けること。
女性活躍を推進してくださるのは有難い話です。
でも、実際に『男性社会の定石』を学ばぬまま管理職になることは、操作方法を知らない列車を運転するようなものです。
憧れの運転手になっても円滑な運行ができなければ、いつか脱線なんてこともあるかもしれません。
女性社員に対しては、管理職へのレールを整えるというハードの面だけでなく、管理職としてのマインドやどうコミュニケーションを取るかというソフト面の整備はもっと足りていないと実感しています。
コミュニケーションの様々なカタチ
さーて、みなさーん!
お待たせしました!よーうやく話が戻ってきますよ~
そんなわけで完全に遅れを取ったイシイドですが、良くデキた後輩たちです。
『男性社会の定石』をイシイドに伝授してくれました。
「イシイドさん~、ああいう時にアレ言っちゃいかんですわ」
ってな感じでね。
おかげでずいぶんとやりやすくなったのですが、そんなに簡単なものじゃないんですね。
なんと『第3の定石』があったのです。
ある人が「A」と言ったら「C」と返す(こともある)。
なんじゃいそれは?!
つまりですね、上司が「A」と言ったときに上司の気分、状況によっては「C」と言わなければならないということなんですね。
そして、その気分、状況というのを判断するのは全て経験なのです。
イシイドがいくら『定石』を教わったところで、上司や仲間の気分、状況が判断できなければその使い分けができません。
その使い分けは、一緒に仕事をするだけではなく、一緒にラーメンを食べに行ったりキャバクラに行ったりする間に培われてきたものでもあります。
つまり、相手の深いところの人間性を知らなければいけないということ。
もう、お手上げ。
とある夫婦の無言の会話
先日、会社の式典で別の営業所の先輩営業と一緒になりました。
この方、以前の主婦女子会に参加していた元同期の旦那さんでもあります。
「もう、本当にうちは会話がなくてさぁ。
帰ったらご飯なんてセルフなんだぜ。
自分で温めて自分でよそうの」
「その間、◯◯ちゃんは何してるんですか?」
「…ソファでビール飲んでる」
ははは。
彼女がそんな風に晩酌してるとは知らなかった。
今度誘ってみようかしら。
「こっちから話しかければいいじゃないですか?」
「だって機嫌悪いんだもん」
「でも、子供さんがいれば間に入ってくれるでしょ?」
「だからさ、いなくなったら地獄だぜ。
この空間(リビング)で無言なんて耐えられんわ」
私はそうは思いませんでした。
女子会で彼女サイドの気持ちも知ってますからね。
イシイドが神の視点でこの夫婦を見られるという優位性はありますが、この二人は大丈夫。
先輩は、彼女の機嫌が悪いという状況を見て適切な距離をおいているわけだし、彼女は彼女で、ちゃんとご飯を作って待っている。
例えビールを飲みながらでも。
今は会話がなくても。
これまで積み上げてきた歴史があるのだ。
もしも状況を的確に判断できない旦那さんなら無駄に話しかけてさらに関係を悪化させるかもしれない。
もしも彼女が食事だけ作って早々に寝室に引き上げていたら、旦那さんはもっと寂しく感じたんじゃないだろうか?
この夫婦は。
きっと子どもたちが巣立ってリビングに二人だけで残されたら、また静かに夫婦の会話が始まるのだと思う。
会話があればいいというものではない
コミュニケーションは積み重ねるものなのだ。
会話が弾めば楽しげに見えるが本当に相手が理解したのかはわからない。
もちろん、婚活初デートで無言というのはもっての他だけれど、これまで積み重ねてきたものがあるならば。
『会話がない』というコミュニケーションをさらに積み重ねてみればいい。
そこに相手を思う気持ちがあるのなら、何か得られるものがあるはずだ。
そしてちゃんと積み重ねたものがあるのなら、話さなければいけないタイミングは自ずとわかるはずだ。
もしそれが分からないと思うのなら。
今がそのタイミングということだ。
『話題がない』は相手に興味がない証拠だけれど、『会話がない』を気にすることは相手と向き合いたい気持ちの現れだ。
大丈夫。
あなた方が重ねてきたコミュニケーションはあなた方が育ててきたものです。
他所と比べて不安になるようなものではありません。
勇気をもって『ここぞ』という場面で語りかけてください。
この時、もしも失敗したと思っても未来のコミュニケーションのための積み重ねのひとつにすぎませんから。
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