バリキャリ乙女のイド端会議室

主に婚活、時々しごと。華麗なるバリキャリの脳内会議の一部始終。

シュリンプの逆襲

こんばんは、年間300日スーツで過ごす女、バリキャリ乙女のイシイド マキです。


今日が最後になるかもしれませんので、みなさんにお伝えしておきたいことがあります。

 


エビが好き


実家を出てからぼちぼち一年になります。
相も変わらずスキホーダイしながら、一応家事なんかもしております(休日くらいは)
とはいえ、食事は諸事情あって作らない日もあったりするので食材の使いきりって本当に難しい。
そんな時に便利なのが『冷凍』です。
ワタクシ、子供の頃は甲殻類が嫌いだったんですが今はエビが大好き。
よく食卓にも登場します。
殻を剥くのがめんどくさいので剥き身のもの買って余ったら冷凍のパターン。
次第に元々冷凍してあるエビを買うようになったりも。
だけどね、気がついちゃったの。
冷凍もののエビはうっかりすると小さいものも多いのね。
多分バナメイエビってヤツなんだと思うけど火を通すと「ちっさ!」って思っちゃう。
ここは最近高くなったともっぱらウワサのブラックタイガーを買ってみようじゃないのさ。
エビフライなどによく使われるブラックタイガーはさすがに程よい大きさ。
冷凍が見つからなかったので殻付きを買いました。
殻剥きもそれほど苦にはならず、背腸もちゃんと取ったブラタイは美味しい夕食になった。
そしてやっぱり少し余ったので冷凍庫に貯蔵されることになった。
ここまでが先週のお話。


さて。
先ほど。
ヤツら牙を向いたのだ。
夕食の準備をしようと冷凍庫を開けた瞬間。


ぶっ      すうぅぅっ


「いっでえええぇっ」


私はあまりの痛みに手を振り払った。
ゴンと鈍い音をたててそれは床に転がった。
ジップロックを突き破ってエビのヒゲだか脚だかが覗いていた。
右の人差し指には血の玉がみるみる膨らんで大きくなっていった。
水道でざっと流して指先を噛むとあっさりと血は止まった。
だけどズキズキと痛む。
取りあえずジップロックをレンジに放り込むと『解凍』ボタンを押す。
電子レンジの能天気なメロデイが解凍をお知らせすると、ブラタイは難なくその鎧を脱ぎ捨てた。


そうか。
冷凍エビに殻がないのは楽をするためじゃない。
危険だからだ。


私は自炊歴一年にしてようやくそれを学んだのだ。

 


小学生あるある


痛みは一向に引く様子がなかった。
血は止まっていたので絆創膏も貼らずに鍋を擦っているうちにふと不安になった。
破傷風…だったっけ?
キズからバイ菌が入って死んじゃうヤツ。
そういうのになったら嫌だなあ。
よく見ると、傷口であろうところが1ミリに満たない大きさで白く濁ってプツリと小さなしこりみたいになっていた。
もしかして、エビの脚がまだ中に残っているのだろうか。
小学生の頃、鉛筆やシャープペンシルの芯を手に刺して大人になっても黒いままという人もいる。
体感でクラスに三人くらいはいるんじゃないだろうか。
そんな風にエビの脚はこのまま指先に居座るつもりなのかもしれない。
それとも木の椅子やテーブルのささくれでトゲが刺さったり魚の小骨が喉に刺さった時みたいに。
この小さな小さなトゲや小骨が血管の中に入っていってゆっくりゆっくりからだの中を巡って、やがて心臓に刺さって死んでしまう。
あくまで都市伝説だけれど、子供のころはトゲが刺さると数日、肝の冷える思いで過ごしてきた。
そんなこと、あるわけない。
あるわけないけど。
児童用の推理ブックでは、凍った肉で被害者を撲殺し、その肉を焼いて警察や探偵に振る舞うなんて完全犯罪が載っていたりする。
イシイドの死因がエビの脚だなんて誰か気づいてくれるだろうか?


もしもこのブログが何ヵ月も、何年も更新されなくなったら。


『ああ、イシイドはエビに殺られちゃったんだな』


そう思ってくれて構わない。
そして匿名でいい。
どうか、真実を!
真実を警察に伝えてほしい。


そして忘れないでほしい。


エビは殻のまま冷凍するな。


これが私からみなさんにお伝えできる最後のコトバです。


エビは殻のまま冷凍するな。