バリキャリ乙女のイド端会議室

主に婚活、時々しごと。華麗なるバリキャリの脳内会議の一部始終。

婚活女子はそんなに腹黒くない 後編 ~『仕事』はしたいが『カイシャ』には戻りたくない

こんばんは、年間300日スーツで過ごす女、バリキャリイシイドです( ロ_ロ)ゞ
固めのお話が続いておりますが、今回はさらにお固め。
もう少しお付き合いくださいませ。

 

女性がお相手さまの年収に拘るのは『結婚を期に仕事をセーブすることを考えるから』です。
なぜ、セーブしなければならんのだσ(^_^;)?
そこんとこ、考察してみました。
よろしく。

 

家事分担問題

 

 家事育児の分担が叫ばれて久しくなりました。
家事育児の参加を表明される方も多くなりましたが、それでもまだまだ、女性の負担の方は多いんですよね。
だからそのために『仕事をセーブする』?

 

イシイドはそこに疑問があります。

 

育児はまた別だけど、もともと家事なんて生きている上で必ずすることになるものです。
仮に生涯独身であれば、今は親兄弟がいると言う人も、いずれは自分ですることになる。
それが結婚すると二人分になります。
一人分が二人分になったところで、負担そのものに大差はありません。
ところが、ここからここまでが自分の分でここからここまでが相手の分、という境界があいまいになり、うやむやになるからモヤモヤするようになるのです。

 

家事はきっちり分担。
食事も別に作り、洗濯も別。
スッキリするけど、それってなんだか味気ない。
それでは一緒に暮らす意味さえよくわからなくなってしまう。
そうなると食事、掃除、洗濯…
そういった分野で分担することになる。

 

だけど、家事の頻度、例えばバスタオルは毎日洗いたい or そうでもないとか、トイレ掃除は毎日 or 汚れたら、とか。
家事の質、例えばご飯はちゃんと手作りで or お惣菜も、レトルトもOKとか、お洗濯は全部丸ごと or 下着とそうでないものは分けて!とか。
お相手さまに任せたはずの分野で、自分の望むレベルのことができていないとイライラするわけです。
お相手さまを自分の望むレベルまで引き上げるのは至難の技で、それくらいなら自分でやった方がマシ!になってしまいますよね。
そうすると、今度はそれぞれの分量で不満が出てくるようになるのです。

 

私だって働いてるのに。私の方が損してる…?

 

ちょっと待った~っ!

 

おねいさん、最初に『結婚したら仕事をセーブする』ってのたまいませんでした?
家事をたくさんするから仕事をセーブするんだよね?
じゃ、旦那さんより家事をたくさんするってことよね?
おかしくないよね?

 

もしも、仕事を本当に手放したくないなら。
ベビーシッターだろうが家事代行サービスだろうが金に糸目はつけずにするよね。
お金がないなら実家だって舅姑だって使い倒せばいい。
ブライドだとかなんとか言ってないで頭を下げればいい。
大事な仕事を守りたいなら。
利用できるものは利用するのだ。
それができないということは

 

仕事<家庭

 

な訳だ。

そして結婚相手を見つける前から『結婚したら仕事をセーブする』と宣言するということは『結婚したら100%家事はした上で仕事もする』と言ってしまったようなものなのだ。
やらなくてもいいはずの家事までも引き受けるという、大ウッカリをかましてしまったことに気づいているのだろうか?

 

『結婚したら仕事をセーブする』

 

という言葉のウラに

『もう職場には戻りたくない』という気持ちが張り付いていないか、よく考えてみてほしい。

 

 職場復帰のしにくさは制度だけの問題ではない

 『結婚したら仕事をセーブする』とかありえな~い、なんて言ってるわけではありません。
だってイシイドだって思ってるもん。
『結婚したら仕事をセーブしたい』って。

 

産休育休は、昔よりも制度が整ったと言います。
ただ、その制度を実際に利用できるかどうかは本人の意思次第です。
人より早く帰宅すること、仕事を任せることが心理的に負担になる人もいるでしょうし、復帰後の待遇も同じとは限らない。
同じ職場、部署、ポスト…場合によっては正社員でなくなることもあると聞きます。
産休のない男性にだって、待遇の差があるとなれば育休の取得を躊躇う気持ちは理解できるのではないでしょうか?

 

でも、実際には制度の問題だけではないのです。

 

ある程度の社歴のある女性社員は孤立しがちなのです。
女性の方が多いという職場もあるでしょうが、数の上で男性の方が優位という職場の方が一般的じゃないでしょうか。
同じ女性であっても、正社員、契約社員、パート、アルバイトと雇用形態が異なることもあるでしょう。
そうすると、同期や近い社歴の女性社員も多くはなく、先輩になると更に少なくなります。
相談したり参考にする、いわゆる『ロールモデルがない』状況になります。

 

会社からも、過小評価もしくは過大評価をうけ、仕事の負担や精神的な圧迫からモチベーション維持が難しくなることも。
会社だって『ロールモデルがない』のでどう扱ってよいか判断がつかないのです。
結果、アラサー以上のバリキャリ、バリキャリ予備軍は『職場での説明のつかない居心地の悪さ』を抱えながら仕事を続けているのです。
これは、本人が悪いのでもなく会社の責任でもない。
ただ、日本の『カイシャ』がそこまで成熟していないという現実なのだと思います。

 

コミュニケーションは取れているか

 

そして。
もっと感情的なところでは。

 

実は、日常会話、雑談のレベルで孤立しているのです

 

comotenasi.hatenablog.jp

 

この時お預かりした新入社員は正にこれでした。
ハニカミ新入女子社員とオジサマベテラン社員が上手くコミュニケーションを取れなかった典型的な例です。
そして、ベテラン女子社員も男性社員とのコミュニケーションは困っているのです。

 

職場で交わされる男性同士の気軽な雑談。
これが意外と気を使うのです。
少数の女性が加わりにくい話題。
ゴルフやパチンコ、軽い下ネタ。
男同士だけで出かけた時の話題。


セクハラだと言いたいのではありません。
下ネタも度を越さなければ関係の潤滑油になるわけですし、大人ですから振られれば弁えた返しをいたします。

でも振られなければ、そっと耳に蓋をします
ノリノリで乗っかるのも品がなく、露骨に嫌な顔をするのも大人げない。
だから聞き流す、聞こえないフリをするのです。

その方が身のためだから。


そうやって、職場には緩やかな村八分が横たわっているのです

 

ゆえに。

『仕事』はしたくても『カイシャ』には戻りたくない。


『結婚』という格好の言い訳で『カイシャ』からトンズラしたいというのが本音なのです。

 

制度よりも教育を

 

 さて女性活躍社会と言いますが。
ほとんどが子育て世代の支援の制度であります(もちろんそれも大事だけど)。
『職場に復帰しやすい制度』というものは『職場に復帰したい気持ち』があってこそ生きるもの。
『職場に復帰したい気持ち』がないからあっさり手放し、後になって後悔するケースは山ほど見ました。
企業は『職場に復帰したい気持ち』を育てる教育を女性にも、男性にもしていく必要があるのではないでしょうか?

 

そして我々もう産まないかもしれない世代や、立派に産み育て上げた世代を支援する制度は聞いたことがありません。
イシイドが不勉強なだけなら安心して眠れるようになるんだけどね!
誰か教えて!

 

まとまってるようでまとまってないまとめ

 

 以上、お嬢様方が年収に拘る理由について考えてみました。
結局のところ『自分の稼ぎだけで生きていけないんじゃないか』という思い込み。
これにつきる気がします。

 

もしも、お嬢様方が自分の手で稼いで生きているという実感を手に入れたらどうなるのでしょうか?
ますます結婚しなくなる?

 

いやいや、イシイドは純粋に愛情や尊敬でお相手を選ぶようになる気がします。
そのためにも『女性が働きたくなる社会』になることを願ってやみません。