バリキャリ乙女のイド端会議室

主に婚活、時々しごと。華麗なるバリキャリの脳内会議の一部始終。

御園小町リベンジと。

こんばんは、年間300日スーツで過ごす女、乙女イシイドです。

 

すみません、まだまだ引っ張ります、御園座ネタ。
前回断念した御園小町をレポートいたします。

 

 

夜の来店がオススメ

 

御園小町とは。
御園座1階にあります(劇場は2階以上にあります)売店&飲食スペースのことです。

前回はあまりに混んでいたため、まともに見てまわれず。
今回こそのリベンジです。

 

comotenasi.hatenablog.jp

 

公演前はやっぱり激混みで、お弁当を買うのがやっと。
こりゃ、終演後に勝負だ!
絶対に一杯飲んでから帰ってやる!

 

終演後、感動を胸に定式幕を撮りに行ったり、
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お手洗いで時間を潰したり。

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あら、かわい。

ロビーが空いてきた頃を見計らって御園小町に突入。

 

いざ!

 

あ、あれ?

 

スッカスカ~

 

はい。
公演後はびっくりするくらい空いてました。
よく考えたらみなさん、幕間でお弁当を食べちゃってるだろうし、4時間の長丁場ですもの。
そりゃ、さっさと帰るわな。

 

 

ワインを飲んでみた

 

御園小町のイートインスペースでは、お酒も飲めます。
クラフトビール飲み比べセットからワイン、日本酒。
おつまみだってあるんだぞ。

 

イシイドの、この日のミッションはワインとソーセージでドヤツイートをすること。

 

グラスワインは300円、500円、800円、と三種類。

(ワインメニューは毎月変わるようです。6月から1,000円のグラスワインも追加されたようです。ここでのご紹介は5月22日現在です。ゆかねば!)

分かりやすい!
せっかくなので800円のヤツを注文しよう。

店舗正面はフードの注文カウンターですが、その横にアルコール専門の注文カウンターがあります。

 

「あの~すいませーん」

 

「はははいっ」

 

カウンターのおじさまに、なぜかめちゃめちゃびっくりされたイシイド。
ついこちらもテンパってしまって、うっかり500円のグラスワインを注文してしまいました orz

 

ソーセージを待つ間に、ごくり。

 

あら、おいし。

 

『ジェイコブス・クリーク わ』


Amazonでは星高めなくせに結構酷評されておりました。
和食に合うように作られたシリーズなんですって。

 

そしてやっときました、名古屋市北区黒川にあります名古屋 黒川 「KÖLN」のソーセージ。

ソーセージ|名古屋 北区 黒川の本格ドイツ製法自家製ハム・ソーセージ工房 【KOLN ケルン】

ベーコンやドイツ製法のソーセージのお店です。
こちらのドイツソーセージを3種の中から選べます。
私はチョリソーをチョイス。

 

うん、美味しい。


単にレンチンしただけのような気がするけど、そこは仕方ない。
ここでこんなに美味しいのだから、これは本家で食べてみたい。

 

結局、800円のグラスワインもいただくことに。

 

『ジャン・ド・ヴィラレ ブリュット』


香りがいい!
甘くて優しい香り。
お味は の方が好きだけど、香りは断然こっち!

 

以前、別のところで飲み比べコースみたいなのを試したことがあったけど、正直違いがよくわからなかったことがありました。
これだけ特徴がハッキリしてると飲んだ甲斐がありますね。

 

御園小町は夜、終演後がオススメです。
ドヤァ!

 

 

忘れられないひと言

 

そんなわけでして。
少しアルコールのまわった頭で、昼間とは違うさみしい店内をぼんやりと眺めていると、なんだかやるせない気持ちになってしまいました。

 

わが家では(というか、ウチの母は)旅行に行ったり、お芝居を観たときに、少しいい食事をしたがる。
それはお金があるとか贅沢が好きとかということではなく、この思い出を少しでも良い思い出として残したいから、だと思う。

 

私も今日、歌舞伎を観たこの気持ちを、ただ電車に揺られて帰っただけではどこかに落っことしてきてしまう。
そんな気がするから、劇場に近いこの場所で、この気持ちを少し抱きしめてから帰りたかったのだ。

 

決して贅沢なお店ではないけれど、ちょっとだけ非日常を。

 

みんなもそうだと、思ってた。
そういうものだと、思っていた。

 

だからこんなに空いている店内で、

 

なんだかなぁ、みんな夢から覚めるの早すぎるよ。

 

少し残念な気持ちになったのだ。

それはあなたが独身で、お金も時間も心も体も自由だから。
そう言われてしまうとぐうの音もでない。

 

だけど、世の主婦たちは、そんなにも家庭に縛られているのか。

 

いや、もちろん。
単に交通機関の問題なのかもしれないし、ここではなく、他のお店で楽しんでいるのかもしれない。
長い芝居だから疲れたのかもしれない。

 

ただ、なんとなく。
やるせない気持ちになったのだ。

 

 

『しあわせな人生ですね』

 

ほとんど音の聞こえないテレビでは、試合中に相手チームの選手に怪我をさせたスポーツ選手の謝罪会見を映していた。
その真面目で、たぶん今、世界で一番本気で何かを伝えようとしている真摯な姿を見て、ふと『彼』の言葉を思い出した。

 

『やりたいことをみんなやってきたんだね』

 

彼は、私がネットの婚活をしていた時に出会った人だった。
顔写真もなく、アイコンはデフォルトの影絵。
プロフィールもさほど目立つことはなく、印象に残るのは、身長180cm、国家公務員ということ。
メッセージのやり取りが始まってすぐ、

 

『職業柄、あまりマメにやり取りができませんが、それでもいいですか?』

 

と尋ねられた。
「いいですか?」と聞かれて「嫌です」とはなかなか言えない。

 

『あなたのペースでいいですよ』

 

と、お答えしておいた。

 

筆無精、連絡無精をカミングアウトする人は二通りだ。
ひとつは本当にメッセージのやり取りが苦手で申し訳ないと思っている人。
(でも、改善する気は薄い)


そしてもうひとつは、女の子が面倒くさいことを言ったり、実物が可愛くなかったときにフェードアウトするための予防線だ。

 

『彼』はどちらとも判断できなかった。

 

はっきり言って、国家公務員だろうがなんだろうがプライベートな連絡が1週間も取れないなんて意味がわからない。
代議士の秘書でもしているのか?
もちろん、そうではない。
気がつけば二週間、なんてこともあった。
そうかと思えば、福岡に出張だとかで、ノリノリでチャット状態になったこともある。


ある意味コミュ障なのかもしれないけれど、女性を楽しませる会話ができないわけではない。
時々、思い出したようにやり取りをする。
よくわからない人。
そんな人だった。

 

 

『しあわせな人生ですね』

 

ある時、『彼』から突然そんなメッセージが届いた。
なんのことかわからずメッセージを遡ると、5日前に私の趣味やプライベートでの活動を簡単に説明したことへの返事だったようだ。

 

あの頃。
私にはなにもなかった。
結婚もせず、もちろん子どももいない。
他人に自慢できるようなものは何もなく、ただ自分の年輪を増やしていっただけだと思っていた。
仕事仕事に追われて、自分の目指したところとは、テンで離れたところに立っている。

 

そんな私に、『しあわせな人生』なんて。
『彼』は、負け組の私のどこに『しあわせな人生』を見たのか。
やっぱり意味がわからない。

 

『どういうことですか?』

 

『いや、やりたいことをみんなやってきたんだね、と思って』

 

 

身動きが取れなかった。

 

 

確かに、私の『一番やりたいこと』は手放してしまった。
どんなに貧乏になろうと血ヘドを吐くぐらい苦しくて地ベタを這いつくばったとしてもそれでもやりたかったことを、あっさり手放してしまったのは私だ。

 

だけど、私は。

それ以外のやりたいことは、何だかんだでみんなやってきていた。
望んだ場所に立っていないことを、仕事のせい、親のせい、恋人のせいにして。
結果、自分の選択だったとわかったつもりになったところで、やっぱり何かのせいにしていた。

 

確かに私は何も持っていなかった。
望んだ場所にも立っていない。

 

だけどそこには、積み重ねて積み重ねて、何層にもなった、とても居心地のいい足場ができていた。
私はそこには立っていたのだ。

 

もしかしたら、『彼』は私の好き放題、我が儘放題を単に揶揄しただけだったのかもしれない。

 

それでも『彼』は教えてくれた。

何も手にしていなくても、何も得ていないということではないと。

 

 

画面は次のニュースに移っていた。

 

なぜ、あの大学生を見て『彼』を思い出したのかは謎だ。

 

真面目そう→国家公務員

 

酔っぱらいの連想だから、そんな程度のことかもしれない。

 

だけどもしも。
こうして酔いどれて、余計なお世話をぶつくさ言っている私を見たら

 

『相変わらずですね』

 

と、『彼』はあきれるのだろう。

 

うん。
相変わらず、好き放題やってるよ。
あなたのおかげで気がつけたから。

 

こうして、御園小町の片隅で。
最後のひとくちを飲み干したのでした。

 

 

ああ、またレポートにならなかった…orz

毎日連絡ほしがる人は浮気する

付き合ってるんだから毎日連絡するのって当たり前だよね?

 

あなたがもし、本気でそう思っていたとしたら、覚悟した方がいいかもしれない…

 

こんばんは、年間300日スーツで過ごす女、バリキャリイシイドです。

 

本日はパートナーに求める連絡頻度、その心構えについてです。

 

 

『毎日連絡ほしい人』は浮気すると思うよ

 

うん、本日言いたいことは↑に尽きちゃうんだけどね (^_^;)

 

 

「毎日、連絡をくれない人とは駄目なんです」

 

ネット上でこんな投稿を目にしました。

 

「毎日、連絡をくれない人とは駄目なんです」

 

恋人とは毎日連絡したいし、少しでも私に興味がない感じがあると冷める。

 

んだそうだ。
学生さんかなー?と思いきや、アラサーのOLさんとのこと。
しかも、お相手の方とはまだお付き合いもしていないのだそう…


うーん、苦労するね、アナタ。

 

さて。
毎日連絡がほしい心理って、どんなものなんだろう?

 

 

なぜ、連絡がほしいの?

 

以前、婚活中の連絡はできる限りマメに、そして早めに顔を合わせるように、とおすすめしたことがあります。
特に殿方さまには積極的に連絡をとるようにしてほしい。
するべきだと思う。
それはその方が流れがスムーズになるから。

 

 

たけど、ぶっちゃけ毎日連絡してくれなくても全然モーマンタイなんだな。

 

朝起きて、彼女にしないと怒られるからの『おはよう』メール。
夜眠る前、彼女にしないと起こされるからの『おやすみ』LINE。
そんな渋々ルーティンだったら送らない方がマシです。
ルーティンメールのその前に、その寝グセを直してから会社に行った方がよっぽど評価が上がると思うけど?

 

あ、でも、彼女に『おはよう』メールしないと悪いことがおきそう、なんて験担ぎルーティンならギリギリOKかしら。

 

少なくとも、私はそう思います。

 

 

彼女の場合

 

さて、前出の彼女。
四六時中、連絡を欲しがるのはやっぱり自信がないからなんでしょうか?

 

私に興味がない感じがすると冷める。

 

ありますよー、あ、この人あんまり私に興味ないなって感じること。


でも、素敵だなって思うお相手なら

 

『私に興味をもってもらうにはどうしたらいいんだろう?』

 

って思わないのかな?

 

「好き」とか「かわいい」とか。

『私』のことをよく知ってもらおうとする前に、そういう気持ちのイイコトだけ欲しがるのってとっても怠慢。
表面的なところだけで一大ロマンスになだれ込もうなんざ、マンガの読みすぎ。

 

『私』に興味がないと感じるのは、せっかくもらったメッセージだけども『私』のことが書かれていない時だよね。
自信がないんじゃなくて、常に話題の主人公が自分でないと気に入らないのでしょう。
『私はあなたが好きだから連絡がほしい』じゃなくて、『私は私が好きだから褒め称えてほしい』が正解。
彼から連絡をもらっているのに、彼は不在でいいと思ってないかい?

 

 

メッセージラリーはいつか終わる

 

もしも、思い通りにメッセージをくれるお相手に出会ったとして。
そのやり取りはいつまで続くのでしょうか?

 

いつか一緒に暮らすことになったら。
二人の間のやり取りは減ってしまうものです。
「おはよう」も「おやすみ」も。
顔を合わせているのだからメールもLINEも必要ない。
「遅くなるよ」「ご飯いらない」
そういう連絡はするだろうけど、LINEでイチャイチャなんてしなくなるよね。
きっと。

 

そうなったときに、『毎日連絡ほしい人』はどうなってしまうのでしょうか?

 

 

浮気すんじゃね?

 

 

『毎日連絡ほしい人』は『毎日スマホが鳴るのが好きな人』だ。
相手は誰だっていいのだ。
『私』を褒め称えてくれさえすれば。

 

家庭に愛は溢れているのに、スマホを鳴らすために浮気に走ったり、インスタ中心の生活にドップリのめり込んでしまう…。

 

ホントだよ!!

 

不倫する人なんて8割は『久しぶりの恋の予感』と『スマホが鳴る喜び』とを、はき違えてるもんだ。
浮気心がうずいたら、どっちなのかよーく考えてみてくださいね。

 

 

浮気の素養

 

さて、ここまでお読みいただいて。

 

「いるいる、そういう女の人って」

 

って、思った人。
ちょいとお待ちなさい。
私は『彼女』の例はお話しましたけれど『女性は』とは言っていませんよ。


女性よりも男性の方が危険です。


確かに『連絡を欲しがる』のは女性の方が多い。
けれど『毎日連絡したがる』男性も、実は結構いたりします。


そして、『普通』の人を『毎日連絡を欲しがる』ことで『毎日連絡したがる』人に育ててしまうこともあるのです。

 

毎日連絡をくれない彼にガミガミ言ってたら、よそで浮気してたなんてよくある話。
(ガミガミ彼女より浮気相手と毎日ラブラブメールしてる方が楽しいもんね)
せっかくの浮気をしそうもない優良物件を『毎日連絡を欲しがる』ことで、浮気の素養を身につけさせてしまったということです。

 

 

『毎日連絡をした方がいい』だけど『毎日連絡を欲しがってはいけない』

 

 

これが正しい恋人同士の連絡頻度の心構え。
ご自分の習慣を見直してはいかがでしょうか?

 

 

 連絡頻度についてはこちら

comotenasi.hatenablog.jp

 

 メッセージの温度差についてはこちら

comotenasi.hatenablog.jp

 

天気が転機だったのかもしれないと言ったら笑ってくれるだろうか

こんばんは、年間300日スーツで過ごす女、バリキャリ乙女のイシイド マキです。



アラフォー、独身、転職なし。


ワタクシを身も蓋もなく且つ簡潔に説明するとこうなる。

そんな私に


『あなたの転機はなんですかぁ?』


と容赦なく且つ大胆に更には無邪気に斬り込んでくるたぁ、畏れ入る。

だってイシイドは就職こそしたけれど、女の三大転機『結婚』『出産』『再就職』はどれも経験したことがないんだもの。

では、そんなイシイドの転機とは?


それは『あの時、辞めなかったこと』だろうか。


新社会人、イシイド マキ


イシイドが入社した年は、うちの会社にしては珍しく大量採用した年だったらしい。

営業だけで40名ほど、その内10名が女性だった。

恥ずかしながら離職率の高い会社で、1年で新人は半分も残らない。

今となっては同期で女性は私ひとりだし、全体でも10人残ってるかな?

そんな中で、イシイドは今年も勤続年数を更新した。

えらいぞ、私。


意識だけ高い系新人がハマるケース


さて。

新人時代、夢と希望に満ち満ちていたのは同期と過ごした研修期間だけでした。

期待に膨れ上がった胸が、配属されてしゅるしゅると音を立ててしぼんでいくのが自分でも分かった。

(ええ、貧乳ですとも)


私の先輩達は非常に優秀だった。

社内はもとより、全国的にも表彰されるレベルだ。

だから新人の、しかも女の私など相手をしているヒマはない。

たぶん、入社から5年目くらいまではいないものとして扱われていたように思う。

たまにやって来たお客さまも、私が声をかけると『代われ』と目で合図されてしまう。

もう引っ込むしかなかった。

営業の世界は、自分からフトコロに飛び込む積極性がなければ無能とされる風潮であることが多い。

だけど、あんな怖いお兄さんたちに話しかけるなんてムリ。


私は来る日も来る日もぽつんと受付で鳴らない電話の前に座っていた。


『このままでは、私の若さが無駄になる』


今だったら後ろからどつき倒したくなる発想だけれど、当時の私はそんなことを真剣に思い詰めていた。


私には絶対に諦めたくない夢があって、それでも、最低三年は『普通の会社勤め』を経験してから夢に向かって飛び込む、という野望を持っていた。

それなのに。

こんな、ただ座っているだけの拷問のような毎日。

本当は仕事って自分から見つけて作っていくものなんだけどね。

とても耐えられなかった。


ついに大嫌いな上司に「辞めます!」と宣言すると、初めて勝ったような気持ちになって気分が晴れ晴れとした。


ところが、嵐がやってきたのです。


嵐が狂わせたのはココロか生活か


嵐といっても、スーパーアイドルでもなければドラマーでもない。

最近は毎年各地で起こる災害レベルの豪雨が、イシイドの町にもやって来たのだ。


「よく降るねぇ」


から


「さすがにヤバいんじゃない?」


に変わった頃には道路が冠水して車が出せなくなった。

うちのお店は少し高台になっていたので、ほとんど被害はなかったけれど、1キロも行ったところは腰まで浸かるような深みができていたそうな。

公共交通機関は止まり、店は帰宅困難者の避難所のようになっていた。

食事が出せるわけではないが、僅かな飲み物とトイレ、そして屋根を提供することができた。

イシイドも置いてあった制服をずぶ濡れの女の子に貸してあげたりもした。


そうして、ようやく雨が落ち着いたのは朝の3時頃。

なんとか帰宅できたのが4時。

つかの間の休息で眠りについたのたけど、待っていたのは地獄のような日々だった。



翌朝、まず会社にたどり着けなかった。

普段車で50分ほどの道のりが6時間かかった。

途中何度も会社に電話をして、ようやくつながって「遅れる」旨を伝えたところ、


「わかっとる。そんなことぐらいで電話してくるな、バカ野郎!」


と怒鳴られた。

無理もない。

運悪く、定時で到着できてしまった先輩は、たったひとりで鳴りやまない電話対応に追われていたのだ。

災害時、会社への安否確認は少し落ち着いてからでいい。

身をもって覚えた。



幸いなことに、私たちの周りで死者が出たり、取り返しのつかないような不幸に見舞われた人はいなかった。

それだからか、こぞってやってくるお客さまは『いかに自分が死にかけたか』を自慢げにお話になる。

イシイドはそれをふんふんと聞いて、


「それは大変でしたね。

でも本当にご無事で良かったです」


と心を込めて言うことしかできなかった。

イシイドが店でふんふんしている間に、男性社員は救助や救援に奔走していた。

なにもできない自分に苛立ちを覚えたが、私がここで店を守っているからこそ、彼らが自由に動くことができるのだ。

知恵も知識も力もない。

だけど、出社して、いるだけで私は役に立っている。

28連勤した朝、不意にそう思えた。


まあ、それは社畜沼に腰まで浸かった瞬間でもあった訳だけど。


28連勤なんて、今の世の中じゃ完全にアウトだけれど、災害時の緊急事態ということでお許しいただきたい。

そんな生活が二ヶ月ほど続いた頃には、イシイドの退職バナシはうやむやにされ、今に至っている。

あれから何度か辞めるの辞めないのという話は出たけれど、この時が一番真剣に『離職』に近づいた瞬間だったと思う。


振り返れば転機


何か壁にぶち当たる度、


『あの時、本当に辞めていれば』


という思いに駆られる。

それを後悔というのかもしれないけれど、思い返すのはこの時なのだ。

あの時、この仕事を辞めていたら。


今頃、子供を2、3人小脇に抱えて電動ママチャリで爆走する愉快な家庭を築いているに違いない。


今頃、鳴かず飛ばずでも、ちょっと他人と違った憧れのあの世界で満足した生活を送っているに違いない。


今頃、ワーキングプアで我が身を呪いながらスピリチュアルな世界を暗躍してるに違いない。



どの『現実』になっていたとしても『あの時、仕事を辞めた』ことが『転機』になるのだ。

そしてあの転機で『仕事を辞めない』選択をしたから、今私はバリキャリとしてブログを書き、こうして皆さまに昔語りをお目にかけている。


華々しさなくとも、大きな大きな転機だったのです。


そうそう、ちなみに。

あの大っ嫌いな上司は、私の退職願を握りつぶしており、大雨が降っても降らなくも、自分の任期中にはすんなり辞めさせる気はなかったのだそう。

そういうところも大ッッキライだが、一応感謝しておくことにする。


若さまは転機になるか?


さて、蛇足の感もありますが、もう少しお付き合いくださいませ。


私、イシイドマキは婚活のすえ、『若さま』というひとりの男性とコミットにいたりました。

お互い忙しかったり、性格的なものもあってなかなか遅々として進展してはおりませんが、この若さまとの結婚はイシイドにとって転機となりうるのでしょうか?


婚活していた頃。

大抵の殿方さまは共働きを希望されていたものの…


「僕より稼がないでほしい」


と言われるのは序の口。

それまでにこやかにお話ししていたのに、イシイドの役職を聞いたとたんにむき出しの敵意で難しい話を始めたかと思うと


「あなたとは話が合いませんね」


と鼻で笑われたり。

(初対面で相手の役職を聞いてくるのもなんだかな)

イシイドの終業時間を聞いて


「仕事から帰って奥さんが家にいないなんて考えられない!」


と涙声で訴えられたり。

(アナタ、これまでの人生で『奥さんが家で待ってた』ことってなかったですよね?)


そんな方々を数多く見て参りましたので、若さまに『専業主婦になりたい』と言ったらなんと答えるだろう?


「え?

辞めたいんだったら辞めてもいいけど、マキさん、しごと大好きだよね (にっこり)」


悶絶。


まだお会いしたことはないが、若さまの母上は定年までしっかり勤めあげたバリキャリの中のバリキャリなのです。

そしてお姉さまもバリバリお勤めされているるらしい…


そう。

若さまはバリキャリより出でて、バリキャリによって培養された『高バリキャリ耐性』の希少種なのだ。

小さな頃から女の人が働くのはフツー、という感覚を持っている。

バリキャリ、バリキャリ予備軍のお嬢さま方にとっては、お相手さまの母親もバリキャリであることはかなりポイントが高い。

是非とも判断基準に加えていただきたい。


「いたかったらいてもいいけど、家に閉じ込めちゃったらかわいそうでしょ?

家にいてウツウツとされるくらいだったら、外でのびのび働いてくれた方が絶対いいよねー

僕、家事って結構好きだし」


憤死。


というわけで。

若さまとの結婚がイシイドの転機となる可能性は極めて低い。



わたしの転機は、

んー、定年になるの…かなぁ。

それはそれで楽しみだ。


まだ見ぬ転機に思いを馳せるのでした。



#わたしの転機

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ネイルの悲劇 誰がためのオシャレ

こんばんは、年間300日スーツで過ごす女、バリキャリイシイドです。

 

新年度が始まり、新入社員の皆さまも新しい環境に少しは慣れた頃でしょうか。
新しい環境で服装や身だしなみについて注意を受けたり…そんなこともあるかもしれません。

今日はそんな身だしなみについて。

 

 

コンプライアンスとネイルアートと

 

あれはイシイドがかろうじてアラサーといえた頃のこと。
当時はなかなか過酷な労働環境でありました。
いつ心がポッキリ折れてしまってもおかしくない、いえ、むしろもう折れちゃってるけどぷらんぷらんさせながら走っている、そんな状態でありました。
そんなわけで、どうにかこうにか走っていくために、馬の鼻面にニンジンは必要ということで、その頃はまっていたのがネイルです。

 

ネイルといってもそう派手なことはせず、淡いピンク色にラインストーンをひとつかふたつ。
10本の指のうち1本か2本というおとなし~い、地味なものでした。
それでもキーボードに向かったとき、自分の指先がまるで桜貝がキラキラと輝くように見えるのはモチベーションを上げるのにかなり助けになっていたのです。

 

ところがこの密かなお楽しみが事件を起こすのです。

 

 

慇懃無礼でごめんなさい

 

ある日のこと。
一人のお客様が飛び込んできました。
年の頃、50歳前後。
少し険のある顔つきで

 

「営業の⬜️⬜️って人います?」

 

後輩営業マンの名前。
普段フレンドリーでお客様からの人気も高い彼をこんな風にいうお客様は珍しい。
お顔も見覚えがないので、あまりお得意様という感じではなさそうです。

 

「あいにく、⬜️⬜️は外出しておりまして、

 

一瞬、舌打ちせんばかりの表情で見上げると

 

「誰でもいいんで、これ、教えてもらえます?」

 

一枚の書類を取り出しました。
契約書の一種で、ご本人と配偶者の署名捺印が必要な書類です。

よせばいいのに、そのままイシイドがお話を伺います。

 

「え?旦那のもいるの?聞いてないんだけど」

 

問い合わせしてから来てないよね、たぶん。

 

「恐れ入りますが、こちらにご主人様のお名前が印字されておりますので、ご主人様のご署名と捺印は

 

「私が書いちゃいけないの?」

 

「筆跡が同じだと本社の方でハネられてしまうことがありますので…
せっかくお預かりさせていただいても書き直しになってしまうと申し訳ありませんし、あと、印鑑も別のものを押していただければ間違いないです。」

 

「え?印鑑もこれしかないんだけど」

 

「では、一旦お持ち帰りいただいて、ご主人様のご署名と別の印鑑をご用意いただいて

 

「聞いてないんですけど!」

 

どうやら。
旦那さんにはどうしても頼みたくないご様子。
⬜️⬜️くんとも話はしていないようで、そりゃあ分かるわけがない。

 

正直に言えば、筆跡が同じでも印鑑がおなじでも書類は通る。
(後で監査が入るとヤバイけれど)
自分のお客さまだったら多少は片目をつむってしまうこともある。
だけど、こういうお客さまのこういう状態というのはすんげぇ危険。
何がどう歪められるかわかったものじゃない。

時代はコンプライアンス
だから目の前での、堂々の代筆を見過ごすわけにはいかないのだ。

 

「あのぅ…こことここの欄の筆跡さえ違えば(たぶん)通るんです。
本当にご本人様かという確認までは取りませんので

 

「わかったわよ!!」

 

バタバタバタバタ…

 

書類をひっつかむとすごい勢いで帰っていかれた。

 

「なに、いまの?」

 

さすがの勢いに上司が顔を出した。

 

「えーと、かくかくしかじかでお客さまを怒らせてしまいました」

 

「あー。まぁ、⬜️⬜️に言っとけよ」

 

そして数日後、イシイドは話題の人となるのです。

 

 

全社展開

 

「イシイド、ちょっといいか?」

 

「はい、なんでしょう」

 

珍しく、人払いされたであろう事務所で上司に声をかけられました。

 

「これ、ちょっと見てくれ」

 

店長各位

◯月×日 00:00 お客さまより入電。

 

当社T店女性営業に対する苦情の件。

 

お客さまは担当営業より依頼された書類を届けるため来店。
対応した女性営業の対応が良くなく、不快な思いをされたという。
(中略)
特にネイルアートが派手でとても接客業とは思えず不愉快であった。
適切な服装身だしなみの指導を徹底するべきうんぬんかんぬん。

 

・・・・・・・・・・

 

なんじゃこりゃあっ!?

 

イニシャルトークがイニシャルトークになってないし。
私ってモロバレじゃん。

 

「昨日、客相(お客さま相談室)に電話があったそうだ。
どう思う?」

 

「どうって…確かにお客さまを怒らせましたけど、ここまで言われるのはちょっと…納得がいかないです」

 

「だよな。

お前さ、M子のことはどう思う?」

 

「?」

 

M子は他部署の受付をしている後輩だ。

彼女は後にとんでもない窮地に追い込んでくれたのだけど、またそれは別のお話。
目鼻立ちのハッキリした派手な顔立ちで、柳原可奈子のネタのような接客をする。

あ、もしかして濡れ衣だったってこと?

それならあり得…いやいや、間違いなくあのお客さまは私が接客した。
私の問題なのだ。

 

話が見えてこない。

 

「M子の爪だよ」

 

ようやく合点がいった。
M子の爪は、なんちゃらクローとか超人の必殺技にでもなりそうなくらい長くて派手だ。
この間はチャラチャラと鎖までついていた。
真っ赤、ならまだいい方でターコイズブルーとか泥みたいなグレーだったりすることもある。
以前、白地に黒い点々(ダルメシアン柄だった)の時はチンアナゴに見えてしまって『絶対一緒に寿司は食べたくない』と思ったものだ。

 

「ちょっと行き過ぎだとは思います。
人のことは言えませんけど」

 

「だろ?俺もちょっとナイと思う。
だけどよ、他の店舗でも受付の連中はみんなあんな感じなんだと。
上が注意してもそっぽ向かれるんだわな」

 

わかる気がする。昨今の女子は元気だ。

 

「で、今回の客相だ。
⬜️⬜️にも聞いたけど、誰がやっても問題になるお客さんだ。
お前の接客だけが悪かったわけじゃない。
それはみんな分かってる。
だけどネイルの件は、こういう苦情があったということで受付の連中にも強く言えるチャンスなんだな」

 

えーと、それは

 

見せしめってことだ

 

やっぱり。

 

「すまんな、社長も重役もお前がそんなヤツじゃないって分かってるんだけど、ここは悪く思わんでくれ」

 

と、頭を下げる上司。
普段、あれほどパワハラなくせに。
本来なら、腹を立てるところなのかもしれない。
でも、隙を見せた自分もいけないのだ。
『見せしめ』と言われても悔しくはなかった。

 

「あ、でもそれ(ネイル)はなんとかしとけよ」

 

「はーい (^_^;)」

 

事務所を出ると⬜️⬜️くんは平謝り、同期や過去に一緒に仕事をした先輩方からは

 

「お前、何やったー!?」

 

との電話が数件。

 

「あはは、かくかくしかじかで(以下略)」

 

と対応に追われたのでした。

 

 

その後、受付嬢たちの爪はどうなったかというと。
少しおとなしくなったものの、1年もしないうちに元通り…

 

怒られ損?

 

いえいえ、こんなにも信用されてて、心配されてるとわかっただけでもありがたいことです。

ただ、あれからネイルアートはしていません。

 

 

ファッションはコミュニケーション

 

さて、新入社員諸君に告ぐ。

 

学校の制服やリクルートスーツから解放されて喜んではいないだろうか?
社会人になると制服や作業着が決まっていても、これまでほど厳しく取り締まられることはありません。

でもそれは。
『なにをやっても許される自由』を手に入れた訳ではないのです。

 

ファッションは自己表現。

 

確かにその側面はあります。

だけど個性という名のひとりよがりになっていませんか?
私は、

 

ファッションはコミュニケーション

 

だと思っています。
規制されない分、自分で『どういう姿が望まれるのか』を考え、律していく必要があるのです。

それは自分都合ではなく、相手ファーストの精神があればこそ。

 

余談かもしれませんが。
婚活でも、

 

「相手の服装がダサくて嫌になった」

 

ということがよくあります。
これは本当にダサいことが嫌なだけではなく。

その場にそぐわない格好をしてくる = 常識、協調性のなさに対して幻滅するということでもあります。

 

今日の身だしなみは誰のためのものですか?

 

 婚活ファッションのお話はこちら

comotenasi.hatenablog.jp

 

 もういっちょ

comotenasi.hatenablog.jp

 

 

交際前に恋人的接触はアリかナシか【後編】

こんばんは、年間300日スーツで過ごす女、乙女イシイドです。

前回

交際前に恋人的接触はアリかナシか【前編】

に引き続き、交際前に恋人的接触はアリかナシかをお送りいたします。

 

 

婚活女性第二形態

 

『交際前恋人的接触はNG』の根拠として、婚活女性サイドのメンタルの不安定さをあげました。
これはまだ婚活ビギナーの頃にありがちな話だったりするのですが、活動を通じて一通りの経験をして、こなれてきた頃からはもっと危険なのです。

 

活動期間が長くなることで盲目的に殿方さまに入れ込むことが少なくなります。
多少のウィークポイントにも片目を瞑りながら、のらりくらりとやり取りを続けていけちゃうようにます。
ある意味一見、精神的には落ち着いていますし、こちらの主導権で活動しているようにも見えます。

 

その一方でお相手さまの『つじつまの合わないこと』に敏感に気がつくようになるのです。
連絡の頻度、既読のタイミング、返信速度。
メッセージの文字数、語尾、こちらの質問に的確に答えているか否か、絵文字やスタンプ有無またはチョイスのセンス、等々。
ありとあらゆるところから、『この男、100%私にゾッコンではない』という証拠を(それが捏造であっても)かき集めてくるのです。

 

「はっはーん、そういうことね。ハイハイ、またこのパターンね。他にも女がいる!

 

ええ、わかっちゃうんです。
あたかも未来がわかる水晶玉を覗き込む占い師のように。
わかっちゃった気になっちゃうんです。

 

婚活中なんだから同時進行している女性がいたところで問題はありません。
むしろいないわけがないので、このカンは当然当たってしまう。
もちろん、誠実に(?)彼女だけを見つめている殿方さまの場合だって、仕事や家族友人がいるのだから、即レスできないことだってあるでしょう。
そこをつまみ上げて、

 

「貴殿の不実、見破ったりィィ~!
この屈辱、晴らさずにはいられまじ!
ええぃ、合戦の時は来た!
馬を引け、槍を持てぃ!
者ども、敵の首、いざ討ち取らんっっ!!」

 

 

ぼおぉ~、ぼおぉ~

 

 

かくして彼女は婚活ヶ原の人塚となるのであった。

 

 

…いや、なるのよ。

彼氏のウソに気づいちゃったり、怪しいなって思う時って、女子の頭ん中はそんな感じ。
今度、彼女に浮気を疑われたときは思い出してみて。
あー、法螺貝鳴ってんなって。
ちょっと可愛く見えてくるでしょ。
ならない?


おかしいな。

 

あなたの本当の目的はなんですか? 

 

なぜ彼女は人塚になったのだろうか。
交際する前に恋人的接触をする、というミスをおかしていないのに。

 

それは彼女が『言葉』を要求したから。

 

『付き合う前に恋人的接触はしない』
これはとても正しく真っ当な言い分です。
だけど(いるかどうかもわからない)『彼女』の存在を意識して、少しでも優位に立つために「付き合おう」の言葉を引き出そうとしていないだろうか?
もしそうならば、あなたの視線は『彼』ではなく『彼女』に向けられているのです。
『彼』と末永く幸せに暮らすことよりも、『彼女』に勝つ、そのために「付き合おう」と言わせることの方が重大なミッションになってしまっている。
そうではありませんか?

 

そして彼にしてみれば、自分を素通りして別のものを見ているあなたが

 

「付き合うまではしない」

 

と言い張るのは

 

「私としたければ『付き合う』と言え!」

 

と自分自身を楯に脅迫しているのと同じことなのです。

 

そりゃ、人塚にもなるわ。

 

 

あなたがほしいのは『彼』ですか?

それとも「付き合おう」のひと言ですか? 

 

『彼』のことをちゃんと見つめ、彼は私のことが好きで、私もこの人のことが好きだと素直に感じられるなら、後だろうが先だろうが関係ないのです。
お互いに、これが自然だったよねと微笑みあえるのが正解だということです。

 

ただし、関係をはっきりさせずズルズルするのはお互いのためによくはありません。

ケジメのないだらしない人とは付き合いたくないでしょう?

もしもハッキリさせることを拒むようなら、それまでと腹をくくりましょう。

 

 

 special thanks & congratulations

 

さて、今回の記事を書くきっかけをくださったのが木ノ下コノキ (id:kinoshitakonoki)さま。

古い記事にも目を通してくださる読者さまが何人かいらっしゃるのですが、コノキさんもその一人。

 

 

comotenasi.hatenablog.jp

 

 

半年ほど前の記事ですが、こちらにも丁寧なコメントをくださいました。
このコメントを見て、

 

誰かをコントロールするために自分を制限して、本当に自分は幸せなのかな?

 

と思ったのです。

 

『彼女』に彼を取られたくないから。
断ったらフラれてしまうかもしれないから。

 

そうではなくて。
自分がしたいかしたくないか。
あくまで自分の行動は自分が主導であるべきなのです。

 

 

www.kinoshitakonoki.com

 

 

コノキさんの恋も成就したようですし…ね。

 

どうぞ、末永くお幸せに (〃∇〃)

交際前に恋人的接触はアリかナシか【前編】

こんばんは、年間300日スーツで過ごす女、乙女イシイドです。

 

やっちまった~~

 

とお嘆きのアナタ。

 

どうする?どうしよう!

 

七転八倒中のアナタ。

うかい、やらかしちまったんだね、アンタ (-。-)y-~
いいよ、アタシの話を聞いていきなよ。

 

今回はお嬢さま方に捧ぐ。

『交際前に恋人的接触はアリかナシか』についてです。

 

 

交際前に恋人的接触が駄目な理由

 

恋人的接触:恋人同士であれば当たり前に行う接触・行動のこと。
交際前に恋人的接触を行うと概ね「そりゃ、勘違いするに決まってんだろ、ボケェ」と血みどろの抗争に発展するか、ブロックしてもブロックしてもあの手この手で登場してくるSNSゾンビを製造することになる。
ちなみにイシイドの造語である。

 

婚活におきましては交際前に恋人的接触はしないのが鉄則と言われております。
イシイドも基本的にはそのスタンスです。

 

 

男性側の心理

 

交際前の恋人的接触がNGな理由としてよく言われているのは『男性側が満足してしまって次のターゲットに興味が移ってしまうから』というもの。
一度手に入れた女性には興味がなくなってしまうから、要はもったいぶれ、追わせてナンボってことですね。

 

イシイドは思う。

 

 

猿ですか?

 

 

これを聞いてなぜ世の中の男性たちが怒らないのかよくわからない。
いや、確かにそういうヒトもいますよ。
だけど皆がみんなそうではないし、むしろそういう人の方が少なくないですか?
イシイドの周りにはそうはいなかったです。
それこそ学生時分には友達の友達くらいの距離にそういうヒトもいた。
婚活を始めてからはネット界隈にはそういうお猿さんが人里を荒らしまくっているという話も聞きます。

 

だけど!

 

そういう一部のお猿さんの悪行を、あたかも自分の事のように甘んじて受け入れるというのは潔すぎやしませんか?

 

 

あ、もしかして予防線てヤツですか?

 

 

どちらにしても、交際前の恋人的接触NGの根拠を男性側の習性だけに押し付けるのはいくらなんでも乱暴だと思うのです。

 

 

婚活女性の心理

 

婚活期間というのはとにかく精神的にツライ。
何しろとんでもない数の異性の目に晒されて、人として女性として値踏みされまくるのです。
お会いすれば、気に入られるようにまたは失礼のないように振る舞い気を使う。
一方でお相手に対して厳しい目で審査する。
場合によっては悪意のないお相手を背中からバッサリやらねばならないこともある。
声がかからなければひとり自問自答の孤独な戦い。

 

フッてもフラれても活動してもしなくてもツライ。


これが普段の生活に加えてのしかかってくるのです。

 

もちろん、男性だって同じですけれどね。

 

 

男性脳と女性脳

 

少し前に男性脳、女性脳という言葉が話題になりました。
脳は右側左側で役割が違います。
論理を司る左脳と感情を司る右脳。
左脳を中心に物事を考える人を男性脳、右脳を中心に物事を考える人を女性脳とします。
それぞれの考え方の違いを理解して円滑なコミュニケーションに生かそうというものです。

 

これは男性だから必ず左脳を多く使っているというわけではなく、右脳中心の男性もいれば左脳中心の女性だっています。
男性脳女性脳はあくまでも便宜上の呼び名です。

 

ところが、実際に男性と女性とでは脳のつくりが違うのです。
右脳と左脳の情報をやり取りする『脳梁』という部分。
この太さが女性の方が太い傾向にあります。
つまりそれだけたくさんの情報をやり取りできる、ということなんです。
一度に複数のことができる女性は『マルチタスク』、ひとつのことしかできない男性は『シングルタスク』なんていったりします。

 

そう聞くと、なんだか女性の脳の方が優秀なの?という印象になりますがこれがよし悪しで。
たくさんの情報をやり取りできるということは、一度にいくつものことを考えられる、考えてしまう。
場合によっては不要な情報までもやり取りしてしまうのです。

一方、脳梁が細いということはやり取りできる情報に制限がある、つまり必要な情報だけをやり取りします。
なので、一般的に男性の方が仕事などのON・OFFの切り替えが容易であるといえます。
*諸説あり。

 

だからひとまず仕事中は恋愛のことは忘れていられる男性と、ふとしたことで思い出してしまう女性とではストレスのかかり方が違うのです。
女性は寝ても覚めても婚活の苦しみから解放されないのです!

 

そう。
あなたは今、普通の精神状態ではないのです。
いつものような冷静な判断ができなかったり、普段なら黙ってやり過ごせるような些細なことに涙したり激怒したりするのです。
いつもなら絶対相手にしないような甘い言葉にコロリと騙されてしまうのも、そう。

 

え、そんなことで?

 

というような些細なことが我慢ならなくなるのも、そう。
イシイドは初めてお会いした殿方さまの持っていた折りたたみ傘。
傘の部分は閉じているのに、柄の部分を伸ばしたまま持っていたのがすごく嫌で、本気でトンズラしようかと思ったことがありました。


そして女子会で友人に愚痴るくらいならまだかわいいもの。
婚活相手への罵詈雑言、怨念の数々をインターネット上に垂れ流して炎上騒ぎのお嬢さんもいらっしゃる。

 

そんなことはない。

 

あなたはそう言うかもしれない。
だけど、『今は』そういう時なのだと受け止めてください。
大丈夫。
誰もがそうなってしまうものだから。
あなただけではないのです。

 

そして、そんな精神状態で恋人的接触を敢行して、その恋が実らなくても耐えられますか?

 

 

ゆえに。
お付き合いをする前の恋人的接触はしない方がいいのです。
あなたの心を、そして社会的な信用を守るために。

 

 

さて、ここまで交際前恋人的接触NGの理由を述べさせていただきました。

 

そうは言うてもね。
いろいろあるよね。
オトナですもの。

 

次回につ・づ・く

 

 「忘れられない」にこんな対策はいかがでしょうか

comotenasi.hatenablog.jp

 

ルビンの壺で酒は飲めるか

こんばんは、年間300日スーツで過ごす女、
バリキャリイシイドです。

 

イシイドはTwitterもやってます。
もともと見る専門であまり面白いことはつぶやきませんが、最近はスターやブクマ、コメントをくださった方にお礼の意味も込めてちょっかいを出させていだいています。
楽しい。
あまりルール的なものがよく分かっていないので失礼があったら怖いなーと思いながらビクビクやっておりますが新習慣です。
ただ、お酒関係の話に乗っかる事が多く、相当なのんべいだと思われてるんじゃないかと心配なので、たまには少し真面目なお話をしてみようかな。

 

男と女…なぜすれ違うのでしょうか。
本日は『すれ違い』について考えてみたいと思います。

 

 

ルビンの壺

 

みなさんはルビンの壺ってご存知ですよね?

 

ルビンの壺 - Wikipedia

 

見る人によって、杯の形に見えたり向かい合う人の顔に見えたり。
同じものを見ているのに不思議ですね。
これは絵で、視覚の上でのすれ違いですが、ことばや物事においても同じようなことが起きることがあります。

 

 

趣味はドライブ

 

例えば。
趣味が『ドライブ』という男女が出会いました。
何度かお食事して、話も合っていい感じ。
じゃあドライブに行きましょうとなりました。
彼は自慢の愛車で彼女をお迎えに行きます。
そして、愛車の滑らかなハンドリング、安定した走行性能等を熱く語ります。
彼女は「そうなんだー」と相づちをうってにこにこしています。
やがて目的地に着いて、インスタ映えする景色を嬉しそうにカメラに収めています。
そんな彼女を彼は手持ちぶさたに眺めています。
しばらく散策したあと、次の目的地に。
彼はまた車の話題に夢中になります。
彼女は「ふーん」と呟きます。
新しい目的地に到着すると、ご当地グルメに舌鼓。
あれもこれも食べたい彼女は彼にシェアすることを提案しますが「そんなに食べられないよ」と断ります。

 

さて、この二人の結末は?

 

たぶん、かなりの確率で『次はない』ですね。

 

 

同じものを見ていたはずが

 

『ドライブ』という同じ趣味を持っていたはずの二人ではありますが、見ているものが違いました。
それはルビンの壺のように。

 

彼の興味は車そのもの、そして車の運転にフォーカスされていました。
一方、彼女の興味は到着した旅先に注がれています。
はじめの印象が良かっただけに、そのギャップは大きなものになってしまうことでしょう。
ここに新しいお相手が現れたり、仕事が忙しくなったりとタイミングを逃していけば、そのまま疎遠になっていくのです。

 

趣味『サッカー』も要注意

 

そうそう。

趣味『サッカー』も結構すれ違いやすいです。
男性が『サッカー』を趣味にあげている場合、本人が学生時代にサッカー部だったり今でもフットサルなんかやってるプレイヤーである確率が高い。
一方で女性が『サッカー』と言った場合、せいぜい日本代表の試合をテレビで観る程度のファンである可能性が高い。
地元のJリーグの所属選手もよく知らず、好きな選手と言えばホンダ、カガワ、ナガトモ。万が一ウチダ、シバサキの名前が上がるようでは完全に『anan』情報からの知識です。

 

でもね、これってあんまり責められないんですよね (^_^;)

 

多少は男性に興味を持ってもらえるように盛ることはあります。
男性だって趣味『カフェ巡り』とか書くでしょ。
だから、女性の『サッカー』好きは「一回くらいはスタジアムに観に行くのに付き合ってもいいよ」くらいのリップサービスだと思った方がキズは浅いと思います。
ガチで毎週のようにサッカーの試合に参加してたらキレられますよ。

 

 

寄り添い型営業

 

さて。
私、営業でございます。
通常はお客さまの前に座って商談するのですが、条件というよりも心理面で折り合いがつかなく難航することもあります。
そんなときは、ちょっと座席を移動してテーブルの横、もしくは本当に真横に座ってしまうのです。

よくね、デートでは横に座った方がいいとかパーソナルスペースがどうとか言うじゃないですか。
そういう心理学的な根拠があるわけではないのですが、正面だと『私 対 あなた』という対立の構造が出来上がってしまう。
だから横に来てできるだけ同じ方向を見ることで『私たち』というチームを形成するのです。

 

『私たちチームは同じ結論に向けて進んでいます』

 

という体裁をとることで「実は…」というネックになっていたお話を聞き出すことができたりします。
そういった隠れた障害を聞き出すことで、今このお客さまに勧めることがいいことなのか、待った方がいいのかを判断します。
これを『寄り添い型営業』と呼びます。

 

本当に優秀な営業マンなら、どんな状況でも売り込んでしまうのでしょうが、私はそういうことができません。
だからへっぽこ営業なんだよなぁ…

 

 

同じものを同じ方向から見ることができるか

 

話は戻りまして。
この『寄り添い型営業』を婚活に生かしてみましょう。

最初のドライブデートのお二人が。
もしも、もう少し辛抱強く会ってみようと思えたのなら。


お相手目線のデートをしてみることをお勧めします。
例えば、女性がドライバーになってドライブしてみるとか、いっそ電車で目的地まで行ってみるとか。
今までの人生で当たり前だった『デートプラン』を崩してみて、それで楽しめたとしたらこの二人は結構相性がいい。
そう思います。

 

 

ルビンの壺ように。
同じものを見ていても、その視線が同じとは限りません。
むしろ同じであることの方が稀なのです。
すれ違いに気づいたら『どこまで修正できるか』
それが大人の『恋の腕の見せどころ』なのではないでしょうか。

 

 

ルビンの壺で飲む、
酒は苦いか塩っぱいか。

 

それとも極上の蜜の味?

 

今日もスマホ片手にひとりたしなむのでした。
ああ、結局飲んでる orz

 

ドライブデートについてはこちら

 

comotenasi.hatenablog.jp

 

2018.3.11追記

こちらのブログでご紹介いただきました。

 

www.uenoyou.net

うえのゆうさま(id:uenoyou111)

毎回色々なテーマをとことん掘り下げてわかりやす~く解説してくれています。

好奇心ってドキドキ。

そんなステキなブログです。

みなさまも是非あそびにいってみてください!

 

 

2018.5.8追記

こちらの記事でもご紹介いただきました。

www.kamen-utsu.com

仮面うつ(id:kamenutsu)さま

こちらもより深く専門的に解説されています。

 

同じテーマでも人によって、こんなに様々な経験やアプローチがあります。

おもしろいですね。