バリキャリ乙女のイド端会議室

主に婚活、時々しごと。華麗なるバリキャリの脳内会議の一部始終。

『スッピンが好き』撲滅委員会

こんばんは、年間300日スーツで過ごす女、バリキャリ乙女のイシイド マキです。


さて、前回アラサー・アラフォーのベースメイクについてお話いたしました。
まぁ、殿方さまにとっちゃどーでもいいことかもしれませんがこの話がしたかったからこその前回です。
男の人ってなんでスッピンが好きなの?
『スッピンが好き』と、言ってもいいことなんてなんにもないのにね。
そんなお話です。

 


『スッピン好き』男子の生態


殿方さまはスッピンが好きというのはよく聞く話。
ただしこの『スッピン好き』には二種類あると思うのです。

 


濃い化粧がニガテな『スッピン好き』


つけまつげやエクステ、太いアイラインのように目元を強調したり、赤リップやグロスでテッカテカに口許を際立たせる流行のメイク。
女子たちにしてみればインスタ映えで超カワイイかもしれませんが、殿方さまによってはケバい、コワイものなのかもしれません。
そこは好みの問題ですからそれに対して批判をするつもりはありません。
ただね。
イシイドは、殿方さまがナチュラルメイクと本当のスッピンを識別しているのか、という点については疑問を感じるんです。


メイクというものは様々な種類があるわけです。
ゴリゴリに気合いの入った流行(ケバい)メイク。
しっかりメイク感はあるものの正統派、コンサバティブなメイク。
メイクの気配が感じられなくても、顔立ちを格上げするナチュラルメイク。
そして、効果ゼロどころかマイナスに堂々落ち込ませる手抜きメイク。


あからさまな『メイク顔』はさすがに判別できるけど、ナュラルメイク以下、下手するとコンサバメイク以下はすべてスッピンだと思ってるんじゃないですか?


そんな本物のスッピンとナチュラルメイクの区別がつかないあなた様に、ひとつ、残念なお知らせがあります。


スッピンってめっちゃ不細工やで。


ホンモノの本当のスッピンの彼女をみて幻滅しない自信、ありますか?

 


商業スッピン


タレントさんがSNSでスッピンを披露したりすると


「加工してる」


「化粧してるじゃん」


などと物議をかもして炎上的なことになったりします。
イシイドは加工もスッピン風メイクもいいと思うんです。
足を長くしたり小顔にしたりはやり過ぎたけど、写真の明度をあげるくらい家族写真でだってやりますでしょ?
よい思い出を残すための演出って少しは必要だと思います。


だけど悲しいかな、そういう演出を許さない人たちもいるんです。
そもそも、あの方たちはご自身が商品なわけです。
無料で発信されるSNSなんてチラシやフリーペーパーとおんなじです。
おいしいとこだけ凝縮して、次の購買(映画・書籍・CD・DVD)につなげなければなりません。
だから不完全な状態を出すわけがない。
商業スッピンは確かに作られたものではあるけれど、それは彼女のプロ魂のなせる技だと思うんですよね。


あなたが万が一、億が一にも、あの女優さんと出会い恋に落ち、一緒に暮らす日が来たとする。
毎日、天使のような彼女。
ドラマのようなオシャレな会話。


でも寝起きのスッピンはやっぱりブッサイクなんですよ。


顔の造りは関係なく、ボッサボサの髪。
テッカテカの顔。
シーツのシワの跡。


そう、つまり。
キミらが普段目にしている商業スッピンと現実のスッピンとは天と地ほどの差があるということを胆に命じてほしい。


者ども目を覚ませ!
幻想を捨てるのだ!!
スッピンは醜い。
現実を直視できない者に『リアルな充実』を手にする資格はない。


そして、彼女のスッピンに度肝をぬかれたとしても、がっかりしてはいけない。
だってそれはあなたが見たいとねだったスッピンなのだから。


それこそが『リア』で『充』の証なのだ。

 


スッピンに理解がある風な『スッピン好き』


そしてもうひとつはスッピンが不細工であることを理解した上で『スッピン好き』を公言するタイプ。


なんですかね?その心理。


ああ、あれか。
それともスッピンが不細工なのは知ってるけど、俺の彼女に限っては実はスッピンもかわいいというラッキー☆カモン!な展開を妄想しちゃってる?


いや、ないから。


それとも、こんな不細工な顔をする彼女のことも愛している俺ってフトコロ広くてカッコよくね?ヒュー!な感じですか。


いや、待て。


確かに我々のスッピンは不細工だ。
それは否定しない。


だけどもおまいさんはどうなんだい?


少なくともおヒゲがチョロ伸びしてる点だけでも我々よりも残念であると思わんのかな。
女子のスッピンを見るということは己のスッピンを晒すことでもある。
お互い様なんですよ。
『幻滅しないでいてやるよ』という上から目線で見ているつもりで、ご自分が逆に幻滅される可能性をつゆほども感じていないところに、端で見ていて不安に思います。


いや大きなお世話だと思うけど。

 


別に心を開いているわけではない


えー、スッピンを見せるってことは心を開いてくれてるってことでしょ?
君の全てを見たいんだよ!
というアナタ。


残念ながら、スッピンは心を許しているのではない。
ただ、心が緩んでいるだけなのだよ。


あ、この人私がスッピンでも私のことを嫌わないな。


そう思わせたらとめどなくトド嫁街道まっしぐらっすよ。
だって、私たちがスッピンを見せられないのはあなたに嫌われたくないから。
嫌われたくない緊張感が、乙女心が、美しさを維持するのです。
『嫌われない』と確信した途端にダム決壊。
楽な方へ楽な方へと流れていくでしょう。


彼女にいつまでも美しくいてほしいなら『スッピンのほうがいい』なんて言わない方が身のためだと思いますよ。


『スッピン好き』は職場ではNG


そして、上司・部下・同僚の揃った職場の飲み会で『スッピン好き』はセクハラ以外の何者でもないので注意が必要だ。


『スッピンを見る』ということは少なからずセクシャルな意味をはらむ。
平安時代の貴族たちは『顔を見る』ことは結婚を意味するし、夜を越えスッピンになることは事後を想像させる。


そんな意図はありません。


そう言い逃れできるような婉曲で遠回しな表現だからこそ、より卑怯な空気がまとわりついて気持ちが悪い。


自意識過剰と言われるかもしれないが、殿方さまは、『スッピン』にはそういう側面があるということを頭の片隅に置いておいた方が身のためだ。
仮に『私』に向けられたものでなくても不愉快に感じることは多い。


少なくとも


◯◯さん、スッピンが好きなんだって、素敵!


とは絶対ならない。


これから恋に向かって進んでゆく男女ならエッセンスになるかもしれないが、色恋やエロは抜きにしたい職場においては自らの評価を下げるだけ。


もしもそんな話題に出くわしたら、自分はナチュラルメイクが好きだとさらりとかわすのが一番スマートでかっこいい。

『スッピンが好き』は今日から封印しましょう。

『スッピンが好き』撲滅委員会からのお知らせでした。