バリキャリ乙女のイド端会議室

主に婚活、時々しごと。華麗なるバリキャリの脳内会議の一部始終。

生理的に無理だと思うこと

こんばんは、年間300日スーツで過ごす女、バリキャリ乙女のイシイド マキです。


俳優 佐藤仁朗氏のツイートが話題になっております。

 

twitter.com

 


むむ、婚活において『生理的に無理でなければ会ってみるべき』というスタンスでお話ししておりますイシイドとしては考えなきゃいけないなーと思ったりしました。

 


佐藤仁朗さんのTwitter


元々、深イイツイートで話題になることが多い佐藤氏です。
ですが、今回は多くの賛同と、一方で『我慢しなくちゃいけないのかな?』というつぶやきとが混ざりあう状況。
それでも。
すべてのコメントを確認したわけではありませんが、佐藤氏自身に対して批判や暴言がある、いわゆる『炎上』ではありません。
各々がこの問題に向き合って発言するというとても成熟した状態であったということが印象的でした。
日本人、やればできるじゃん。


んで。


佐藤仁朗さんは芸能人で、役者としてもキャリアのある人です。
だからエゴサーチなんてするかは分からないけれど、一般人からの有名税的な『悪口』なんて日常茶飯事でしょう。
ということは、身近な人物からのコトバだったか『そう言われて悩む誰か』に対するエールだったのじゃないかなって想像します。
ともかく『生理的に無理』と発言した誰かがいたということなんですね。

 


『生理的に無理』はある


さて、『生理的に無理』という言葉について。
残念ですが『生理的に無理』はあります。


例えば、誰もが目を背けたくなるほど不潔だったりすると分かりやすいですね。
でも、顔の作りや表情、声(発声の仕方)だったり、視線の送り方だとか。
ご本人が気をつけるというか、努力でどうにもならないところで『合わない』と思われてしまうことはままあります。
甲さんにとってはなんとも思わないけど乙さんにとってはムリ!
とかね。
人によってアリナシが変わることだってあります。


だって人間だもの。


みんなちがってみんないいんですよ。

 

 

罪悪感はありますか


そういう印象を持ってしまったことに罪悪感を持つ必要はありません。
あなたはそう思った、それでいいんです。


でもさ、それを駄々漏らしちゃいないよね!


SNSや公衆の面前で


「誰それがキモい」


「アイツマジでムリ」


なんて発言を、なんの躊躇いもなくできてしまう人々は『生理的に無理』のハードルが相当に低い。
月9(古いか)バリに美男美女揃いでなければみんなキモいのだ。
そして低いゆえに「あの映画観た?めっちゃ面白いよねー」というのと同じ感覚で吐露するのだ。


一方、


『あぁ、無理って思ってしまった…なんて偉そうなの…
懺悔して出家してしまえばいい、私のバカバカ…!』


くらいに胸を痛めるあなたなら、そのハードルは相当高い。
言ってみれば棒高跳びクラスだ。
もはや競技が違うので『生理的に無理』発言に対する批判は気にしなくていいのですよ。

 


『生理的に無理』発言の真意


では、ある意味他人を細胞レベルで否定する最強の拒否ワードである『生理的に無理』という言葉。
これをあえて発言するということは一体どういうことなのだろうか。


答えはかんたん。
マウティングだ。


しかも相手より良いものを提示するのでなく、相手を落として自分を上げるタチの悪いマウティングスタイルだ。


かなり限定的な例えだけれどA子さんがB男君に告白されたとする。
そこへ友だちのC美ちゃんから


「ねえねえ、B男君から告白されたんでしょ?
どうなの?」


なんて聞かれたりする。


「ムリムリ!生理的に無理だもん」


ところがですね、A子さんは知ってか知らずか、C美ちゃんはB男君のことが好きだった。
いや、知ってて言ってたら相当な性悪だけど。


本来ならライバルがフッてくれたおかげで大チャンスのC美ちゃん。
だけどA子さんの『生理的に無理』発言で急にB男君がくすんで見えてしまったのだ。
友だちのA子さんに箸にも棒にも引っ掻けてもらえないような殿方を、なぜ私が追いかけなきゃいけないの?
結局C美ちゃんの気持ちはみるみるしぼんでなかったことになってしまった。


おまけにそこにはDちゃんもいた。
DちゃんはB男君のことはなんとも思っていなかった。
A子さんとの失恋からほとぼりが覚めた頃、B男君はDちゃんにアタックした。
イマドキ稀有なガッツだ!
頑張れB男!


元々、Dちゃんにとって、B男君は特に悪い印象はなかった。
彼氏募集中だし、何より付き合ってみないと分からないよね、というタイプだ。
だけどやっぱりA子さんの『生理的に無理』発言で急に不安になったのだ。
友だちのA子さんはこのなんの変哲もないフツーの人のどこが『生理的に無理』だったのだろう?
もしかしたらトンデモナイ性癖でも持っているのだろうか?
結局Dちゃんもお断りの運びとなった。
無念。

 


いやもう、B男君の見る目が無さすぎって話じゃなくってよ。


A子さんはB男君をカーストの底辺まで叩き落とした訳だけど、周りから見れば底辺のB男君とA子さんはなんとなく切り離し難く、ニアリーイコールで結ばれているようなものだ。
マウティングしたはずがマーキングもしたことになってるってことなんだな。
誰かを貶めるという行為は巡りめぐって自分にかえってくるものなのよ。
もしもさらにE奈ちゃんがいたら、『生理的に無理』とか言ってるA子のことが『生理的に無理』って思うかもしれませんね。


だから『生理的に無理』はある。
だけど公言してはならない。
言うなら本当に信頼できる人にだけ、外に漏れないことが鉄則だ。

 


最後に


『生理的に無理』という言葉は主に女性から男性に向けて使われることが多く、女性に対して使われることは少ないかもしれません。
でもそれは女性がそう思われていないということではありませんよね。


女性に対して『生理的に無理』という男の人ってサイテー


みたいな倫理を逆手に取った社会的な圧力が働いているはず。
そういう意味で男性の方が女性に対して配慮しているということなのかしら。
なぜ、女性だけが『生理的に無理』なんて暴言を許されているのでしょう。
いや、許されてないはずなんだけど。


言われないだけで思われているんだよ、あなたも私も。


『生理的に無理』だと思ってもいい。
ただ、それを口にすれば同じだけ、それ以上に返ってくるということを肝に命じてほしいのだ。