こんばんは、年間300日スーツで過ごす女、乙女イシイドです。
さて、気になるあの人と仲良くなる手のひらを使ったテクニック。
後半です。
3.別れ際の握手
『cakes』『oggi』の連載で人気の林 伸次さん。
私の好きな作家のひとりです。
柔らかい文体で、バーの店主という視点から、お客さまのたちの恋や人生についてのエッセイを綴る。
優しく、時に実も蓋もなく。
ほのかにワインの香りと、キャンドルの芯が燃える音の感じられる大人のためのエッセイです。
近々、小説も出版されるということでめちゃめちゃ楽しみにしてるんですよね。
早々にAmazonで予約しちゃいました。
さて、そんな林 伸次 著『ワイングラスのむこう側』
その中で『友達で終わりそうな彼を確実に落とすには』という項があります。
なんでも『最低キスまでは絶対にいける』という方法。
飲み友達で終わってしまいそうな男性と、別れ際、
「あの、お願いがあるんですけど。私のこと、抱きしめてもらえますか」
と五分くらい抱きしめてもらうのだそうです。
そして、目を閉じて、男性の顔に自分の顔を近づけるのだそうです。
その手があったかぁぁっ!!
初めて読んだときは膝を16連打しまくったものです。
ところがね。
婚活期間中、試すことはありませんでした。
冷静に考えるとさ。
この女性、相当の猛者だ。
たぶん結構な美人さんなんだろな。
そして、たぶんあんまり長続きしないタイプなんじゃなかろうか。
覚悟はできているか
男性が女性に対してアクションを起こさない、つまりなかなか手を出さない理由は
- 付き合う気がない
- 好きすぎて大事にしたい
- まだ迷ってる
大別すればこの3つではないでしょうか。
2であれば万々歳だけど、それ以外の場合だとちょっとリスクが高すぎる。
1は問題外で、女の人だったらそれくらい大抵分かってる。
分かってるのに差し出しちゃうくらい苦しくて、結局もっと苦しくなって後で泣くのだ。
そして3の、男性の気持ちが固まっていない内に『据え膳』を差し出されちゃったら『食わねば恥』な訳で、食っても食わなくてもその男性を追い詰めることになるのだ。
もちろん、収まるところに収まってよかったね、となることだってあるけれど『食ったはいいけどやっぱり違ったどうしよう』となったらそりゃもう続くは修羅の道だ。
そして『食わなかった後悔』はその男性の『決断できないコンプレックス』を大いに刺激する『苦い存在』に彼女を仕立ててしまわないだろうか。
もともと優柔不断なタイプの人間に限りなく『YES』しかない選択肢を迫るのはわがままで思いやりのない行為なのだ。
さらに婚活に限っていえば。
同時に複数の人とお食事に行くなんて当たり前のことだ。
その一人ひとりに抱きしめてもらっていたら、正直なにがなんだか分からなくなってしまう。
何がって自分の気持ちが。
女性側だって、迷いがあるタイミングで抱きしめられたらたぶん好きになったような気がしてしまう。
『抱きしめてください』といえば、結末はほぼ一択だ。
だから、お互いに『もうこの人で』って覚悟が決まっていないなら、やめておいた方がいい、禁断の技なのだ。
手のひらでわかること
では、どうするか。
私は別れ際、握手をすることをおすすめしたい。
できれば最初のデートの時だ。
早い方がいい。
そしてそれは男性から手を差し伸べてほしいのです。
手を差し出されると、とっさに人間って、ついその手をとってしまうものです。
条件反射だから簡単だよね。
しかも、下心ではなく『今日時間を作ってくれたお礼』だもの。
後ろめたくもないでしょう?
『生理的にムリ』ってことは
もしかしたら『手汗』を気にする人もいるかもしれない。
イシイドはほとんど手に汗をかいたことがないので、その悩みはわかってあげられないのだけど。
正直いって、『手汗』が原因でフラれることはないのです。
他の原因があって、その上で『手汗』がきた。
だからごめんなさいする理由に『手汗』をあげるのです。
『手汗』があろうとなかろうと、ダメなものはダメだし、イイものはイイ。
どんなに身なりを整えて努力しても『生理的にムリ』はあるのです。
もちろん、男性が女性に対しても。
これは本能というか、もう説明のつくものではないのだから。
差し出した手を、握手を拒まれたら。
その手を握り返して『やっぱムリ』と思ったら。
この人は隣の惑星の人なのだ
ということにして諦めるしかない。
あなたが悪いのではない。
悪いのは違う星のもとに生れた我々の運命だ。
だからそこのところは早めにジャッジしておいた方が、お互いのためになると思います。
別れ際握手の効能
こんなことをいってしまうと
そんな恐ろしいことできるかい!
とヘタレなあなたなら思うかもしれない。
特に、お食事して、会話も弾んで、となるとみすみす見逃すのは惜しいよね。
だけど一か八か、『生理的にムリ』の壁を越えられたら、うれしいオマケが待っています。
にぎった手の大きさ、ぬくもり、やわらかさ。
なぜか、覚えているんですよね。
いや正確には、覚えていないのだけど『ちょっといい思い出』になっているのです。
ふとしたことで思い出したりして。
離れているときほど、『良い印象』になるのです。
もちろん、そこからどう展開していくかはあなた次第なのだけど、確実にライバルよりも印象は強くなるはず。
学校や職場といった、毎日顔を合わせる関係ならともかく、やらない手はないと思うの。
恋人同士でも人前で手をつなぐのはニガテという人もいると思う。
『人目をはばかる』というのは大人としてすこぶる正しいことだけど、会えない時間のためにお互いの気持ちを刻み込むことなんだと思ってもらいたい。
せめて別れ際くらいね。
さて、気になるあの人と仲良くなるための手のひらのテクニック。
いかがだったでしょうか?
これは、と思っていただけたら、ぜひ試してみてくださいね。