こんばんは、年間300日スーツで過ごす女乙女イシイドです(^ー^)
以前、とある殿方様と初顔合わせ場所でのこと。
ワイシャツ姿の仕事帰り風な殿方さまがいらっしゃいました。
携帯を片手にキョロキョロされてまして、ちょっと汗をかきかき、いかにも待ち合わせな感じ。
少し遅れて小柄なお嬢様が現れました。
「はじめまして~」
なんて言いながら殿方さまが近づいてご挨拶。
お嬢様の出立ちが黒のウエストのすとんとしたカジュアルなワンピースに袋型のリュック風バックだったので「こりゃネットだな」とピンときました。
お二人はニコニコと談笑しながら馴染みのカップルのように連れだって上階のレストランフロアへむかったようでした。
一方のイシイドは白の婚活ワンピースに白いハイヒール。白いミニボストンに白いストールという白ずくめ(目印なので)な、ある意味異彩を放つスタイルで佇み、やがて現れたお相手様も紺のスーツをきっちり着込むという訳あり感満載なカップルが出来上がりました。
カジュアルな出会いとフォーマルな出会いでは同じ初顔合わせなのにこんなにも違う。
面白いものだなと思ったのでした。
さて、服装で人柄というものはある程度表されるものではありますが、服装の趣味だけでNGを出されてしまうことはあるのでしょうか?
今日はそんなお話。
私服はサプライズがいっぱい
私服には個性が表れます。
普段スーツだったり、写真でしか顔を知らないようなお相手だと非常にびっくりすることが多々あります。
私服に自信がなかったのね、たぶん
その殿方様とお会いしたのは平日の昼下がりのことでした。
平日休みのイシイドに合わせて、お仕事を中抜けしてくださったそうでワイシャツネクタイ姿で現れました。
イシイド的にはワイシャツ、ネクタイ、腕まくりって萌え三種神器で2割増しに見えたりするのでテンション上がります。
ただ、イシイドは初対面の殿方様でも比較的打ち解けるのが得意な方なんですが、珍しくちょっと気疲れしたのを覚えています。
お話をしてみて、職場も近かったので次は仕事帰りに食事でもとなりました。
仕事帰りのデートだったのでネクタイ姿に何の疑問も抱かなかったのですが、お話を聞いてみると、普段は駅から自転車通勤で仕事中は作業着に着替えるので通勤服はなんでもいいらしい。
つまり私のためにネクタイにしてくれてたのだ。
「普段着で来てくださればいいんですよ」
そう言ったのにも関わらず、次のお食事もネクタイでした。
ありがたいことですが、結構お相手様がグイグイきてくださってて、 逆にイシイドは腰が引けてる感じ。
少しアンバランスな関係ではありましたが、お休みを合わせることがことができたので、ドライブに出掛けました。
イシイドがお相手様の最寄り駅まで行き、迎えに来てくださった殿方様の出立ちは、黒の綿パンに白いシャツ姿でして、まぁ、普通ですよね。
お車までエスコートしていただいて、助手席に乗り込みます。
その間、何かごそごそしてらっしゃる殿方様。
上着を脱いでいで運転席に座ります。
( ̄□ ̄;)!!
白い半そでTシャツの上に黒のランニングでした。
ピンとこない方、イマジンしてください!
この方、上は黒のランニング、下は細身の黒いパンツなんです。
つまるところ、エアロビのレオタード(昭和)みたいな状態なんですよ。
っえ~ (;・∀・)
そしてなぜか車を降りる度に上着を着る。
しかも上まできっちりボタン止め。
正直、お店に入ったり、広い通りに出る度にフラッシュモブ(店内の人がみんな仕掛人で突然ダンスを踊り出すヤツね)でも始まるんじゃないかと気が気じゃなく、かなりヒヤヒヤいたしました。
上着のボタンを引きちぎってのエアロビダンシング!
やりかねん!
もちろん、そんなことはなく。
解放された時にはぐったりでした。
それくらいに両者には温度差があったのは紛れもない事実です…
私服に自信がありすぎても・・・
そしてもうひと方。
ネットで知り合った殿方様は本好きの知的なイメージの方でした。
ところが初顔合わせにやって来たのは和柄Tシャツに和柄ジーンズのヤンキー風。
イシイド、大気圏外まで退避。
お好きな方は本当にお好きなので、言い辛いんですが個人的な意見としてお聞きください。
和服の柄って本当に美しくて好きなんですけど、なぜそれをTシャツにするの?
洋服なのに、カジュアルなのに和柄?
だったら和装でいいじゃん。
初顔合わせで和装だったら、それはそれで一目置いちゃうと思いますけどね。
いや、それよりも和柄ってイレズミを想像してしまいませんか?
東京の繁華街とかで着てたらケンカ売られたりしないんでしょうか?
あと、物によってはバカ殿的なバラエティーに出てくるイレズミ柄が書いてある肌着?
あれと同じだと思うともはやコントです。
お好きな方には本当に申し訳ないけど、好きじゃない者にとってはそれくらい謎のファッションなんです。
もちろん、需要があるから商品として成り立つわけですが、婚活の場に相応しいものではないと思われます。
そして、和柄の上にミリタリー調のキャップをお持ちでした。
「今日、時間があったので大須で買ってきたんですよ。これも、自分で付けました!」
よく見ると、キャップのツバに鼻ピみたいなリングがコロリと付いていました。
「こういう細々したものって好きなんですよね。つい、やっちゃいました (〃∇〃)」
やるな、つい。
たぶん、趣味、手芸とか言ったイシイドに話題を寄せてくれたのだと思うけれど。
本好きのあなた様ならご存じだろうが、こんな言葉を知ってるかい?
蛇足って言葉をよ!
お断りの理由付け
そんなわけでお二方ともご退場いただきました。
もちろん、服装だけでお断りしたわけではありません。
『エセエアロビダンサーの君』は、全てこちらが「イエス」と言う前提でスケジューリングしているのでとても息苦しかった。
『プチ仁侠の君』はこちらに「すごいですね!」と言わせる様に話を誘導するので同じ褒め方にならないように気を使って疲れてしまった。
単純にどちらともソリが合わなかっただけとも言えます。
だがしかし!
女性というものは、服装で引っ掛かりを覚えてしまうと、それ以外のところは冷徹なまでに厳しくジャッジするようになってしまいます。
そして『お断りする』という行為は断る方だって思う以上にエネルギーを使うしダメージも食らいます。
特に内面が合わなくてお断りするときは『お相手様の全人格を否定』してしまったくらいの罪悪感が生まれるものです。
だから。
『服装の趣味が合わなかった』という、お相手様の内面から少しずれたところに理由を置くと少しだけ罪悪感が軽くなります。
故に、『服装の趣味が合わなかった』というきもちライトな理由に乗っとり、全身全霊、全力を尽くして、喜んで!!お断りをする所存でございます。
殿方様にもお嬢様にも「これはアイデンティティだから絶対に譲りたくないというファッション」がおありになる方もいらっしゃると思います。
それならば変える必要はございません。
けれど、「これは絶対に受け入れられない」というアイデンティティも存在することをどうかご理解いただきたい所存でございます。
というわけで、服装の趣味だけでお断りされることはないものの、一度引っ掛かってしまうと、それ以上内面の良さは入ってこなくなるのでひっくり返すのはかなりの困難なんだよ、というお話でございました。
ご清聴、ありがとうございました。